「旅先で眠れない」「パートナーのいびきで眠れない」【睡眠の悩みQ&A】睡眠ドクターがアドバイス
雑誌「ゆうゆう」読者の調査では、約7割の人は「眠りが浅い」「夜中に何度か目が覚める」といった悩みがあるという結果に。そこで、覚醒をつかさどる「オレキシン」を発見した睡眠ドクター・櫻井武さんから、睡眠に関する驚きの新常識を学びます。
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教えていただいたのは
櫻井 武さん
さくらい・たけし●医学博士。
筑波大学医学医療系教授、筑波大学国際統合睡眠医科学研究機構教授・副機構長、日本睡眠学会評議員。
筑波大学大学院在学中に、血管収縮因子・エンドセリンの受容体を単離。
テキサス大学サウスウエスタンメディカルセンターにて、柳沢正史さんとともに、睡眠障害・ナルコレプシーの原因となるオレキシンを発見した。
こんなときどうする? 【眠りの悩み対処法】
Q 翌朝早く起きなければならないのに早い時間に寝つけないのですが…
A 焦らず、普段どおりの時間に寝ましょう
「いつもの就寝時刻の数時間前は『睡眠禁止帯』ともいわれ、いちばん寝つきが悪い時間帯です。たとえば23時に寝ている人だと20~22時ぐらいが寝つけないことになりますね。それより前の19時はさすがに睡眠圧は高まっていないので、眠れないですよね。早く眠ろうと布団に入っても眠れないという体験は、眠れないことの学習になってしまいます。1日ぐらいの睡眠不足は、翌日の睡眠の深さや量で取り戻せるものです。気にせずいつもどおりの時間に眠りましょう」
Q 昼寝はしたほうがいい?
A 昼寝しないのがいちばん。眠気があるなら、20分以内にとどめて
「必要な睡眠時間をとれていれば、昼寝したいとは思わないはずですが、現代人は睡眠不足により日中に眠気を感じる人が多くいます。眠気は集中力や作業の効率を下げるので、眠気を払うための昼寝は有効です。ただし、深いノンレム睡眠に入る前の時間と同じ、20分程度にとどめましょう。昼寝の前にカフェインを摂取すると寝すぎずにすみます。1時間以上の昼寝は睡眠圧を弱め、夜の眠りに影響を及ぼすので注意を」
昼寝するときのTips
①20分以内にとどめる
②寝る前にコーヒーやお茶などを飲む
③15時以降は控える
