秋にタネから育てる一年草【おすすめ8選】初心者でもできる育苗のコツ
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光武俊子
来年の春を夢見てタネをまきましょう。秋の園芸店には、寒さに強い一年草のタネがバラエティー豊富にそろって、苗から育てるよりコスパもバツグン! タネから育てた苗は長く咲き続けるのも特徴です。バックヤードのないベランダでも直まきに挑戦してみませんか。
秋のタネまきは大急ぎ! 寒さの前に根を張らせる
秋にタネをまく一年草は、パンジー&ビオラのように早いものは晩秋から咲き出し、春に花盛りとなって晩春まで咲き続けます。春に市販の苗を買って植えつけるよりも、長く花が楽しめて1苗あたりとても手ごろな価格なのも嬉しいところです。
秋とはいえ9月中旬まではまだ暑さ厳しい日が続きます。それでも、秋のタネまきは大急ぎで準備しましょう。冬の寒さに耐えられるように、苗を早く育てておくことが大切です。まだ暑さが厳しいうちは風通しよい場所で育苗して、徒長させないように気をつけます。
とくにパンジー&ビオラやストックは8月下旬にまいて、エアコンの効いた室内で育苗する人もいるくらい。秋のお彼岸までにはまきたいものです。
9月中にはネモフィラ、スイートピーなどをまき、発芽適温が低めのエスコルチアなども10月以降にタネまきすることで春に大株になります。
初心者でも安心のタネまき&育苗とは
幼苗が健やかに育つために、タネまきには清潔で肥料分の少ないタネまき用用土や赤玉土の小粒などを用います。タネはごく細かなスイートアリッサムから、指でつまみやすいスイートピーまでさまざまなサイズがあり、タネのまき方はタネの大きさによって異なります。
細かなタネには、底穴をあけたイチゴパックのような浅いトレーにタネまき用用土を入れて準備します。タネは厚紙などにのせ、できるだけ重ならないように筋にまいて、薄く土をかけます。水やりはタネが流れないように霧吹きなどで湿らせ、水を入れた皿などをトレーの下に置いて、底面から吸水。発芽まで用土を乾かさないように気をつけます。
パンジー&ビオラなどの中くらいのサイズは、細かなタネと同じようにまいてもよいし、タネまき育苗用のポットなどに2~3粒ずつまいてもOK。その場合、1か所から発芽する複数の芽から元気なものを1本だけ残す間引きをすると、残した芽が立派に育ちやすいものの、そのまま育てても構いません。
スイートピーのような大きめのタネは、育苗用ポットに1粒ずつまいてもよいし、最終的に育てたい鉢や庭に直まきしても大丈夫です。春まきの場合は直まきした幼苗が害虫の被害を受けることが多いのですが、寒さに向かう秋まきはその心配がありません。育苗スペースのないベランダガーデナーさんにも直まきはおすすめです。
かわいらしい双葉に続いて、本葉が2~3枚ほど出てきたら、育苗トレーやポットから苗をそっと取り出して、ひとまわり大きなポットに移植(鉢上げ)します。この段階で庭や大きめの鉢に移植してもよいのですが、少しずつ大きな鉢に移して育てると根がよく張って、最終的に大きく丈夫に育ちやすいものです。
