「こんな商品が欲しかった!」認知症本人の意見が反映された最新グッズとは?【オレンジイノベーション・プロジェクト】
オレンジイノベーション・アワード2024に参加した企業と商品&取り組み
2024年度のアワードには、35の企業が参加し、優れた取り組みに対して賞が授与された。認知症の人のユーザー目線や声が反映された商品と取り組みをご紹介。
どの向きにもはける「靴下」
認知症の人が、介護者にはかせてもらうのではなく、自分ではけるように工夫された靴下「Unicks(ユニックス)」(株式会社大醐)。よく伸びて、はき口の色を変えてあり、かかとがないつくり。高齢者や障害のある人など誰もがはきやすい靴下だ。
安心、使いやすいシニア向け「ガスコンロ」
認知症の人や高齢者に、ガスコンロでの調理は危険といわれる。当事者の「慣れたガスで料理したい」の声に応え、安全性と使いやすさを追求して開発されたガスコンロ「SA
FULL(セイフル)+」(リンナイ株式会社)。点火スイッチが視覚的にわかりやすく、炎も見えやすい。特別賞受賞。
誰でも開け閉めがしやすい「ファスナー」
誰でも開け閉めがしやすいファスナーの実現に向けて、認知症当事者の集まりやグループホーム、デイサービスなどを訪ね、多様な当事者との対話から試作品の改良を重ねた。そうしたYKK株式会社の取り組みが評価され、最優秀賞を受賞。
認知症の人と介護者のストレスを軽くする「VRトレーニング」
認知症の人の気持ちと行動の背景を、VRゴーグルをつけて映像で体験する、FACEDUO「認知症ケア支援VR」(大塚製薬株式会社)。介護者や家族が認知症本人を理解するのに役立ち、接し方の工夫などを学べる。認知症の人と介護する人、双方のストレス軽減につながる。
主婦の友社もプロジェクトに参加します!
「認知症になっても大丈夫」な社会の実現に向けて、主婦の友社も2025年度からプロジェクトに参加。メディアの「伝える力」を活用し、認知症の人や家族、介護者の生の声、企業や自治体による便利な商品や役立つサービスを発信していきます。
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取材・文/村瀬素子
※この記事は「ゆうゆう」2025年10月号(主婦の友社)の記事を、WEB掲載のために再編集したものです。
