【血糖値】が気になる人必見!ヘモグロビンA1cを安定させる6つの習慣とは?
日本人の成人の5~6人に1人が糖尿病かその予備群と言われるほど、糖尿病は身近な病気。進行すると合併症や、脳梗塞や心筋梗塞などのリスクも高まります。その目安となる「ヘモグロビンA1c(エーワンシー)」を意識した血糖値対策で、健康を保ちましょう。
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>>【要注意】成人の5~6人に1人が糖尿病かその予備群!「ヘモグロビンA1c」の数値でわかることとは
お話を伺ったのは
伊藤 裕さん
慶應義塾大学名誉教授・慶應義塾大学予防医療センター特任教授
いとう・ひろし●京都市生まれ。
京都大学医学部卒業、同大学院医学研究科博士課程修了。
ハーバード大学およびスタンフォード大学医学部博士研究員、京都大学大学院医学研究科助教授、慶應義塾大学医学部腎臓内分泌代謝内科教授を経て現職。
専門は内分泌学、高血圧、糖尿病、抗加齢医学。
覚えておきたいヘモグロビンA1c対策習慣
血糖値の上昇を防いだり、高めの血糖値を低下させたりするためには、日常生活でどのようなことに気を配ればいいのでしょうか。伊藤裕さんに伺いました。要注意ゾーンの人だけでなく、基準範囲の人も実践を!
①とるべき食材と量、食べ方を覚える
栄養バランスは大事。食事は30分以上かけて
高血糖には肥満や過食が大きく関わっているので、食生活の見直しが大事。基本は一日三食。ご飯やパンなどの主食は適切な量を。肉や魚、卵、大豆製品、乳製品などからタンパク質を一日50~60gとるようにし、野菜やきのこ、海藻類も毎日の食卓に。肥満の人は栄養バランスを崩さずに、食事の全体量を減らそう。
「果物は果糖を含んでいますが体に必要なビタミンやミネラル、食物繊維も含んでいるので、食後に少量であればOKです。食事はよくかみ、30分以上かけて。食べる順にも気配りを。野菜やきのこ、肉や魚などのおかずから食べ、主食の炭水化物は食事の最後にしましょう」
②タンパク質は食欲を抑える効果もある
タンパク質を先に食べて「満腹中枢」に働きかける
食事の最初に食後血糖値の上昇を抑える食物繊維を含む野菜を食べるのも対策の一つだ。肉や魚などのタンパク質を含む食品を最初に食べるのもおすすめ。
「タンパク質をとると脳に『満腹』を伝えるホルモンの分泌が促され、食欲抑制につながります。また、肉や魚の脂肪も胃のぜん動運動を抑え、食欲を抑制します」
③運動習慣で筋肉量を増やす
ウォーキングと少しきつめの運動を組み合わせる
運動すると、筋肉がエネルギーを消費するため、血糖値が下がる。また運動により筋肉量が増えると必要とするエネルギー量が増え、ブドウ糖の消費も増えて血糖値が上がりにくくなる。「ウォーキングや軽めのジョギング、水泳などの有酸素運動と、スクワットや腹筋などのレジスタンス運動を組み合わせて行いましょう」
