【和田秀樹さん】「終活なんていらない!」好きなことだけやって大往生することがなぜ重要なのか?【2025年お金と安心部門TOP5】
死んだあとのことは「知ったことじゃない」
がんは、体のなかの「できそこない」の細胞が増殖して起こると考えられているが、その「できそこない」の細胞を掃除してくれる免疫細胞は、ストレスによって活性が大幅に落ちると言われている。つまり、我慢することががん死を招くこともあるのだ。そう考えると「健康のために」と我慢してまずいものを食べるより、食べたいものを食べて美味しいと感じるほうがいいし、明日のさまざまな数値を気にして今日の行動を縛るよりも、今楽しいと思うことをしたほうがいい。
「私が35年にわたって、高齢者医療の現場で診療をしてたどり着いた結論が、『人間はどうせ死ぬのだから、今を楽しみ、今を充実させたほうが、先の心配をするより、よほど現実的』であるということです。健康を気遣い、食べたいものを我慢し、飲みたいお酒を我慢しても、薬を飲んでいても、残念ながら死ぬときは死ぬ。年をとると先々のことばかり考えて、生活がどんどん内向きになっていくけれども、むしろ年をとって残り少ない人生になったのだからこそ、好きなことをなるべく我慢しないで人生を楽しんでいただきたいと思います」
高齢者ではなく「幸齢者」
死んだ後に人に迷惑をかけてはいけないと思う人が多いが、それだって「知ったことじゃない」。殆どの、たとえば遺された子どもたちなどは、親の死のお陰でいくばくかの財産ももらうことになるわけで、「迷惑」ばかりでもないはずだからだ。逆に、「迷惑をかけたくない」と言いながら、子どもや孫たちにお墓参りに来てほしいなどと思う人は多い。しかし、そのことが子どもや孫など次世代に強要することになっていないか、それを今一度考えるべきだ。つまり「終活」をして、あれこれ死んだ後のことを人に託すよりも、「死んだら関係は切れる」ぐらいに考えて、互いに気を遣わずに、生きている間に好きなことを思い切りして、死ぬまでいきいきと元気で活動できたほうがいいのではないか、ということなのだ。
「高齢者ではなく『幸齢者』だと私は思っています。『幸齢』はお金があるとか、社会的地位が高いということではなく、自分らしく好きなことをして生きていく世代のこと、本人が幸せを感じるのであれば、もうその人は『幸齢者』です。そういう人たちは、若い世代の希望にもなっていくはず。特に女性は、閉経後、男性ホルモンが増えることもあって元気になる。女性は自身が元気になるためにはお金も使うし、活動的。男性よりも生命力が旺盛なのは間違いありません。その女性たちに、より幸せで充実した『幸齢期』を送ってもらいたいと思っているんです」
【和田秀樹さんの終活まとめ】
Q1:和田秀樹さんはなぜ『終活』が不要だと考えているのですか?
A:和田秀樹さんは、人間の人生や医療には限界があり、計画通りには進まないことを多くの事例を通じて学んだからです。さらに、先々の心配をするよりも今を楽しみ充実させる方が現実的だと述べています。
Q2:なぜ和田さんは血圧やコレステロールを下げる基準に疑問を抱いているのですか?
A:和田さんによると、現在の基準には科学的根拠が乏しく、それに従うことが必ずしも高齢者の健康に良いとは限らないためです。
Q3:和田秀樹さんはがん予防についてどのように述べていますか?
A:和田さんは、免疫力を上げることががん予防の鍵であり、ストレスを減らして楽しい生活を送ることが大切だと考えています。
Q4:和田秀樹さんが提唱する『幸齢者』とはどういう意味ですか?
A:『幸齢者』とは、自分らしく好きなことをして生き、本人が幸せを感じる世代のことを指します。
Q5:和田秀樹さんはなぜ『好きなことをして生きる』重要性を説いていますか?
A:好きなことをして生きることで免疫力が上がり、我慢やストレスが健康に悪影響を与えるのを防げるためです。
撮影/佐山裕子(主婦の友社) 取材・文/志賀佳織 イラスト/ピクスタ
※この記事は「ゆうゆう」2025年5月号(主婦の友社)の内容をWEB掲載のため再編集しています。
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