【高木ブーさん・92歳】昼に起きて朝6時に寝る夜型生活。それでも健康診断の値はパーフェクト!
頑張りすぎない「ブー的生き方」を貫いて
口調が穏やかで人に優しく、真面目なことを話すときは照れ笑いをしてしまう。そんな姿を見ていると、元気のもう一つの秘訣はこの人柄にあるのではないかと思えてくる。そう尋ねると、こんな答えが返ってきた。
「僕は悩みがあっても、ハマり込んじゃったことがないんです。だから幸せなのかな」
ドリフターズに参加したのは31歳のとき。15歳でウクレレを兄にプレゼントされてから、いくつものバンドを経験してきた。そのときどきで悩むこともあったはず。しかし、いつも「そういうものだ」と受け止めて、流れに身を任せてきた。そんな高木さんに、いかりやさんもよく悩みを相談していたという。
「年が近いし、すでに所帯も持っていたからね。毎週土曜の収録が終わると2人で飲みに行ってね。意見なんかしないよ(笑)。言ったらかわいそうじゃない。僕の役目は『そうだね』って聞いてあげることだから」
高木さんは自身をドリフターズの中の「第5の男」だと振り返る。「ブーは取り柄がない」「地味で目立たない」と評されることも多かった中、それが自分の持ち味であり、他の4人を安心させてきたのではないかと。そして、頑張りすぎず、流れに身を任せて何とかなっていく、そんな「ブー的生き方」があってもいいではないかと。
「いろんなバンドをやって、その後ドリフでコントもやって、そういう人生を自ら積極的につかみにいって生きてきたわけじゃない。でも今考えれば大事な恩人との出会いもあって、決して悪い経験じゃなかった。僕は運がいいと思うよ」
高木さんは柳の木のような人だ。人生の荒波をしなやかに受け止めながら、大地にしっかりと立っている。こんなに豊かな90代を送れる「ブー的生き方」は、きっと正解だったのだ。
