【小林聡美さん・60歳】還暦を機に見つけた「無理しない生き方」とは?
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志賀佳織
飾らない、自然な雰囲気が魅力の小林聡美さん。昨年、還暦を迎えて、好奇心はますます旺盛、新たな挑戦が続いています。この春は舞台『岸辺のアルバム』に出演。名作に挑む今の思いを聞きました。
Profile
小林聡美さん 俳優
こばやし・さとみ●1965年東京都生まれ。
82年映画『転校生』で映画デビュー。
『かもめ食堂』『めがね』など話題作に続々出演。
『紙の月』で第57回ブルーリボン賞助演女優賞。
エッセイに『茶柱の立つところ』『わたしの、本のある日々』など著書多数。
これからは面白がって仕事をしてもいいのかな、と
どんな役柄も、自然に、以前からそこにいた人かのように演じて、観る側も、まるで隣にいる人を覗くように、いつの間にか引き込まれていく。小林聡美さんのお芝居には、いつもそんな魅力がある。だから元気なときにはもちろん、少し気持ちが沈んで誰とも会いたくないような日にも、観ると、心にしみて励まされたり、慰められたりする。
若い頃の作品も素敵だったが、ここ数年の活躍には、さらに何かふっきれたような、飾らない雰囲気があって、そこに惹かれる同世代の女性も少なくないのではないだろうか。
「30代、40代は、ある意味働き盛りで、それなりに、今よりも、きっともっと必要のないプレッシャーを感じたり、前のめっていたりしたかもしれないですね。でも、50代を経て60代になって、もうこれからは、そんなに深刻にならずに、面白がって仕事をしてもいいのかなと。今はそんなふうに思っています」
やったことがなかった歌に挑戦してみたかった
昨年は、小泉今日子さんとダブル主演を務めたドラマ「団地のふたり」が好評を博し、そして4月には、横浜赤レンガ倉庫で、やはり小泉さんの演出で「チャッピー小林とツタンカーメンズ」というアーティスト名で、昭和歌謡を披露するディープなライブを行った。ゲストがまた阿部サダヲさんという「濃さ」で、小林さんの歌唱力と、いきいきと歌い踊るパフォーマンスがたいへん話題になった。何だか、今、とっても楽しそうである。
「これまで経験がなかったので、どんなことになるんだろうという好奇心もあって挑戦してみました。贅沢なことですけど。お芝居以外のことで人に見ていただくというのが、自分にとってすごく新鮮でしたし、歌をやる人たちってこういう景色を見ているんだ!と思ったり(笑)。準備しているときは不安もたくさんありましたけど、振り返ってみたら、とっても楽しかったです」
年を重ねることで、一層自由に、自分の気持ちに素直に楽しめている姿がとてもチャーミングだ。
