【残間里江子さん・76歳】ひとり黙々と一万歩歩くより 「人とわいわい」がフレイルを遠ざけます
フレイル予防で重要な要素のひとつといわれる「人とのつながり」。栄養や運動以外になぜ「社会性」がフレイルと関係するのか? 大人のネットワークづくりを16年前から積極的に進めてきた残間里江子さんに社会との関わりの大切さを聞きました。
Profile
残間里江子さん プロデューサー、クラブ・ウィルビー代表
ざんま・りえこ●1950年生まれ。
アナウンサー、編集者などを経て80年に企画制作会社を設立。
雑誌『Free』編集長、出版、映像、文化イベントなどを多数企画・開催。
2009年に「新しい日本の大人文化」の創造を目指し、会員制ネットワーク「クラブ・ウィルビー」を設立。
www.club-willbe.jp ☎03-3400-2233 ※入会金、年会費なし
新しい大人世代のつながりを求めて
2025年12月、東京・赤坂のサントリーホール(小ホール)で、あるコンサートが開催された。「ウィルビー混声合唱団」の定期公演だ。
「6回目の定期公演で、おかげさまで満員御礼でした」と話すのは、クラブ・ウィルビー代表の残間里江子さん。クラブ・ウィルビーは09年、残間さんが58歳のときに設立した大人世代向けの会員制ネットワーク。混声合唱団の他、実践健康セミナー、オンラインカフェなどの活動を行う。
当時、まだ珍しかった大人向けのコミュニティを立ち上げたきっかけは何だったのだろう。
「還暦を目前にして、自分が社会から『終わった』という目で見られていると感じたんです。当時は特に女性に対して、ある種の年齢的偏見がありました。『その年齢ならこれはもう無理ですね』という無言の空気が」
残間さんは1950年生まれ。
「団塊世代のしっぽのほうです。年間約270万人が生まれていました。その人たちが60を過ぎると『ハイ終わり』と言われてしまう。まだ元気なのに。私はそんなのいやだけどみんなはいやじゃないの?と思ったんです」
人口の多い団塊世代は、消費行動でも重要な位置を占め、世の中への影響力が大きかった。
「私たちの世代が変われば世の中も変わって、次に続く世代がもっと生きやすくなるんじゃないかと思いました。特に家庭に縛られざるを得なかった女性が、誰々の妻、母という役割から解放されて、ひとりの人間としての自分を取り戻すチャンスになるのでは、と」
クラブ・ウィルビーは、いつまでも社会とつながりをもち続ける生き方を、というスローガンを掲げてスタートした。
「好奇心を刺激するものをつくりますのでご一緒に、と。でも、みんなが一緒に踏み出してくれるか、おそるおそるでした」
合唱団の定期公演
