私らしく生きる 50代からの大人世代へ

人気記事ランキング 連載・特集

「収入の10%は先取り貯金」中道あんさん流・お金の不安を抱えた人ほどすべきコト

公開日

更新日

中道あん

人生100年時代というなら、50代はまだ半ばですね。忙しい毎日を過ごしている50代のみなさんは、5年後、10年後が見えていますか? わかっているのは、のんびり隠居なんて夢物語ということ。それなら不安を抱えたままにしないで、何かできることをしたい! トップブロガー中道あんさんに、お金の不安を抱えている人がまず考えなくてはならないことを伺いました。

▼中道あんさんの気になるトピックス▼
中道あんの「年金プラス10万円を稼ぐ仕組みを構築中」

お金の不安を抱えたままで収入は増えない

私は会社員をすっぱり辞めて、それまでの仕事とは全く関係のないことで起業しました。

もし稼げなかったらどうしようという不安。本当にやっていけるのかという恐怖。これらの根底にあるのは「お金」がなかったら死んじゃうかもしれないという、固定観念からです。だからこそ、腹をくくって起業活動に専念できたのです。“火事場の馬鹿力”ということわざにもあるように、人は「コレできないとヤバイ!」という時にはものすごいエネルギーを放出します。ネガティブな状況はポジティブな結果を生みやすいのです。

ただ、単純に不安や恐怖にさいなまれていたわけではありません。1年間は無収入でも食べていける貯えがあったので、不安は持ちつつも自分への信頼度はしっかりありました。「私は、きっと大丈夫」と、成功しても失敗しても、結局は大丈夫だと思えていたからです。

私のところには、お金の不安を理由に起業の相談に来られる人が少なくありません。働き方の不満というより、このままでは大変なことになる、という恐怖心からです。そういう人に限って「貯金がない」「借金がある」というセット状態です。借金というのは家のローンとかではなく、欲しいものをカードで買ったローン払いのことです。つまり「お金」の不安が日常的にあって、それを払拭するにはもっと稼いだらいい。という発想です。

これは私の主観ですが、「お金を残せない人がお金を作れない」と思っています。そもそも「お金」がなければ「自己投資」ができないので、知識やスキルが上がらずお金を増やすことはできません。中には自己投資分を借金してスキルを身につければいい、と考える人もいますが、そもそも「お金」との関係性がよくないので「知識」はついても「お金」の運に恵まれないと思うのです。

そういうと、若い人などお金を借りて起業して成功する人がいるじゃないかという話になります。若い知り合いの経営者さんからも起業初期のお金にまつわる苦労話を飲んだ席でよく聞かされます。ただ、30歳の1,000万円と50歳の1,000万円は同じ価値ではないと思うのです。

今どんな状況でも、収入の10%は先取り貯金する

30歳が1,000万円を想定利回り5%で30年間運用し60歳時に受け取れる額は4,321万円になります。一方50歳では、60歳時には1,628万円にしかなりません。一方、住宅ローンで借金する場合も、若い時なら長く借りられ月々の返済額も抑えられるので多めに借りられます。シニア世代だと返済期間が短く返済額も多くなります。このように同じお金でも、残された時間によって価値は変わるのです。若い人には時間と体力があるのだから、少々のことはカバーできます。でも50代以降は貯金できない体質のまま借金したらリスクは若い人の何倍にもなるのです。

と、えらそうなことを言っていますが、私もカードローンをしていた時期があります。ついついカードを使いすぎて、後からリボ払いに変更したり、カードでキャッシングをして次の給料日までしのいだこともあります。そのときいつも呟いていたのは、「もっとお金があったらな」でした。そして決まって、使いすぎた罪悪感となんとも言えない不安感が押し寄せてくるのです。だから、相談者の気持ちはよくわかります。ただ、夫がいたので困ったら夫がなんとかしてくれると思っていました。でも、相手がいなくなったらそうもいきません。それで、やっと「お金」と向き合うようになったのです。

あなたが今どんな状況でも、収入の10%は先取り貯金する。残ったお金で、住居費、食費、日用品、光熱費などの生活費。そして借入金などの返済金に充てます。大事なことは収入の10%はないものと思って積み立てなどして使えないようにします。収入を貯める柱と使う柱に分けて考えます。カードローンを使う人は、どこか自分に甘く流されやすいのだと思います。だからローンを返すまでは、クレジットカードを封印し現金で管理するのがおすすめです。とにかく借金を返すまで収入の範囲内で買えないものに手を出さないことです。

PICK UP 編集部ピックアップ