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【ガーデニング】植えっぱなしで毎年咲いてくれる【宿根草・多年草】の花で、初夏の庭を彩る

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光武俊子

宿根草多年草)とは、一度植えたら植えっぱなしで毎年咲いてくれるうれしい植物。5~6月に咲く種類もたくさんあります。涼やかなブルーの花から華やかな深紅の花まで、バラエティーに富む初夏の宿根草を、今年は咲かせてみませんか。

宿根草(多年草)はこんなふうに楽しみたい!

日本には今、世界中から宿根草多年草)が集まっています。それぞれ原産地の環境が違うので、暑さや寒さに対する強さ、日当たりや日陰の好みなど、性質の違いに合わせて選び、植えましょう。それぞれの性質については、ネットや植物カタログ、図鑑などで調べられます。

日本原産のシランやギボウシ(ホスタ)などは、日本の気候に合っているので育てやすいものです。暑さ寒さにやや弱いアルストロメリアなどは初めに移動しやすい鉢植えで育ててみて、自分の家の環境にあうかどうか見極めてから庭に植えると安心! 鉢植えのままでも、もちろんOKです。

宿根草は、夏や冬に元気がなくなって地上部が枯れても、地下で根が生きていることが多いので、すぐ諦めたり捨てたりしないように! 気候のよい季節に再び新芽が出てくるのが、宿根草を育てる喜びです。

毎年咲いてくれて長く育てる宿根草多年草)なので、花壇に植える位置は慎重に選んでください。大きく育つものは花壇の後方に、草丈低いものは前方に植えるのが基本。新芽が出てきたときに、大きな植物の陰になってしまわないように気をつけましょう。

初夏の庭を爽やかに彩る、宿根草7選プラス1

初夏に咲く宿根草の中から育てやすいおすすめの花をご紹介します。

小花を集めて爽やかに咲く【アガパンサス】

原産地:南アフリカ 草丈:30~150㎝

すっくと伸びる花茎の先に、紫色や藤色、白などの小花を集めて咲きます。風に揺れる爽やかな雰囲気が初夏の庭にぴったり。鉢植えに向く小型タイプから、公園などに群植される大型のものまで。いずれも植えたままで手間がかかりません。花数は減るけど日陰でも育ちます。

大きな花穂が半日陰を明るく【アスチルベ】

原産地:東アジア、北アメリカ 草丈:30~80㎝

日本の山野に咲くアワモリショウマなどの仲間で、日本の気候で育てやすいものです。日照時間の少ない半日陰でも、梅雨の長雨でも元気に開花。綿菓子を思わせるフワフワの花穂が暗くなりがちな場所を明るく彩ります。夏の高温乾燥には株元マルチングでカバー。

ベル形の花がかわいらしい【カンパニュラ】

原産地:地中海沿岸など 草丈:20~100㎝

日本に自生するホタルブクロ(カンパニュラ・クンプタータ)のように穂状に花を咲かせたり、コンパクトな株にあふれんばかりに小花を咲かせたり、多様なタイプがあります。共通するのはベル状のかわいらしい花! 寒さには強いものの、夏の蒸し暑さは苦手です。

【ガーデニング】植えっぱなしで毎年咲いてくれる【宿根草・多年草】の花で、初夏の庭を彩る(画像7)

ホタルブクロ

【ガーデニング】植えっぱなしで毎年咲いてくれる【宿根草・多年草】の花で、初夏の庭を彩る(画像8)

オトメギキョウ

風に揺れて蝶が群れ飛ぶよう【ガウラ】

原産地:北アメリカなど 草丈:30~130㎝

長い花茎にいくつもの小花が咲き、風で揺れるさまはまるで蝶が飛んでいるようです。以前は大株になる白花だけでしたが、最近はコンパクトで鉢植えでも育てやすいピンクの品種‘ベインズ フェアリー’などの園芸品種が登場しています。乾燥気味の日当たりや半日陰向き。

無数のキャンドルが並び立つ【ベロニカ】

原産地:ヨーロッパ、アジアなど 草丈:50~120㎝
よく見かける雑草オオイヌフグリの仲間なので、横に広がり小花を咲かせるグラウンドカバータイプもあります。ここで紹介するのは無数の小花を穂状に咲かせるロンギフォリアやスピカータという種類。花穂がキャンドルのように並び立ち、庭のアクセントになります。

グラウンドカバーとは、地表を這うように広がり、地面を覆う植物を指します。クリーピングタイム、シバザクラなどが代表的で、雑草の抑制や土壌の乾燥防止、美観の向上に役立ちます。

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春植え球根とは、春に植えつけを行い、初夏から秋にかけて開花する植物の球根を指します。代表的なものにはダリア、グラジオラス、カラーなどが挙げられます。寒さに弱いため、冬の間は掘り上げて保存することが一般的です。夏場のガーデニングを華やかに彩る存在で、植えつけ前に球根の状態を確認し、適した土壌環境を整えることが成功の鍵となります。

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マルチングは、土の表面をワラやバーク(樹皮)チップ、プラスチックフィルムなどで覆うことです。乾燥防止、雑草抑制、土の流出防止、地温調節などの効果があります。

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植え替えとは、鉢植えや地植えの植物を別の場所や容器に移して育て直す作業を指します。生長に伴って根詰まりを起こしたり、用土の養分が不足したりした場合に必要で、植物の健康を保つために欠かせない手入れのひとつです。時期としては休眠期や生長初期が適していて、新しい用土や大きな容器、広い場所に植え替えることで根の活性化を促します。根の状態を確認しながら丁寧に行うことで、再び元気に育ちやすくなります。

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植えつけとは、苗や苗木、球根などを土に植える作業のことを指します。適切な時期や深さを守ることで植物の発芽や発根が促され、順調な生育につながります。植物ごとに適した用土が望ましく、植えたあとはしっかり水やりをして根づかせることが大切です。植物の種類によって用土の種類や肥料の施し方が異なるため、事前に育て方を確認しておくと安心です。

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一季咲きとは、一年のうち特定の季節にのみ花を咲かせる植物のことを指します。特にバラにおいてよく使われる用語で、春から初夏にかけて一度だけ花を咲かせ、その後は葉の生長や株の充実に向かうタイプの品種を指します。これに対して、四季咲きの植物は年間を通じて複数回花を咲かせる特性があります。

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株分けとは、植物の株を分割してふやす繁殖方法の一つで、多年草によく用いられます。根元から芽がふえた部分を切り分け、別々に植えつけて育てます。古くなった株を切り分け、株を若返らす目的でも行われます。

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斑入りとは、白や黄色、クリーム色など、本来の植物の色とは異なる色の模様が入っている状態のことを指します。斑入りの葉の植物は観賞価値が高く、花が咲かない季節でも楽しめますが、日差しが強すぎると、斑の部分が茶色く焼けてしまうことがあります。

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宿根草とは、一度植えると毎年花を咲かせる植物のことです。冬に地上部が枯れても地下部が生き続け、翌年再び芽を出す植物を指すことが多いです。​

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多年草とは、開花、結実後も枯れずに生長する植物のことを指します。一度植えると数年にわたり生育し、毎年花を咲かせます。

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原産地とは、植物がもともと自生していた地域のことで、その植物が最も自然に近い形で育つ環境条件(気温、降水量、土壌など)を知る手がかりになります。例えば、地中海沿岸原産のラベンダーは乾燥した日当たりのよい場所を好み、湿気には弱いといった具合に、原産地を知ることで栽培環境の調整や越冬管理の参考になります。園芸で植物の性格を理解するには、学名や品種だけでなく、この「原産地」への理解も大切です。

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二番花とは、植物が最初に咲かせた花(一番花)のあとに続いて咲く花のことを指します。一部のバラやクレマチスなど、繰り返し咲くタイプの植物が代表例です。一番花の後に剪定や肥料を適切に施すことで、二番花をより美しく咲かせることができます。ガーデニングでは長い期間花を楽しむために、この二番花を咲かせることがポイントとなります。

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一年草とは、発芽から開花、結実、枯死までのライフサイクルを1年以内で終える植物のことです。春にタネをまいて夏から秋に花を咲かせる「春まき一年草」と、秋にタネをまいて翌春から初夏に開花する「秋まき一年草」に分類されます。代表的な春まき一年草には、ヒマワリやコスモスがあります。短期間で生長し、華やかな花を楽しめるのが特徴です。

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お礼肥とは、植物が花を咲かせたり、果実を実らせた後に施す肥料のことです。消耗した栄養を補給し、翌年の花つきや生長を促すために行われます。

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表土とは、ガーデニングや農作業において地表のごく浅い部分を指し、植物の生育に重要な土壌層です。この部分は通常、有機物や微生物が豊富で、植物が栄養を吸収しやすい環境を提供します。また、水分を保持しつつ排水性も高いため、根の生長を促進します。特にガーデニングでは、健康な表土を保つことが美しい花や元気な野菜を育てる鍵となります。草花を植える際には、表土の改良や適切な肥料の使用が推奨されます。

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花穂とは、棒状に長く伸びた軸に花が密集して咲く花序の一種で、ラベンダーやミントなどのシソ科植物に多く見られます。花穂は多数の小さな花がまとまって咲くことで、視覚的にも香りの面でも存在感があり、昆虫を引き寄せる効果が高い形状です。ドライフラワーやポプリにも利用されることが多く、観賞と実用を兼ねた人気の高い花序形態です。

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肥料とは、植物が健やかに生長するために欠かせない栄養素を補給する材料のことです。おもにチッ素、リン酸、カリウムを三大要素とし、それぞれ葉の生長、花や実の形成、根の発達を助けます。有機質肥料と無機質肥料に分類され、有機質肥料は堆肥や骨粉など自然由来で、土壌改良にも効果的。一方、無機質肥料は成分が均一で即効性が魅力です。ガーデニングでは植物の種類や生長段階を考慮し、適切な肥料選びと施肥のタイミングが大切です。

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用土とは、植物を育てるために使う土のことです。植物の種類に合わせて、水はけ、保水性、通気性、栄養のバランスを考えてつくられています。園芸店では「観葉植物用」「野菜用」「多肉植物用」など、目的別の用土が販売されており、初心者でも使いやすくなっています。

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株元とは、植物の茎が地面と接するあたり、根元の部分を指す言葉で、水やりやマルチング、病害虫の発生チェックなど園芸作業の上で注目すべき場所です。特に多年草や樹木では、株元の通気性や湿度が健康維持に大きく関係し、落ち葉や腐葉土のたまり過ぎによって蒸れたり、カビが発生するリスクもあるため注意が必要です。冬越しや剪定後の管理でもポイントになる場所です。

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品種とは、ある植物の中で、花の色や形、実の大きさなどの性質が、明らかに他の植物と異なる栽培植物のことです。園芸品種や栽培品種の略称です。

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原種とは、交配などで改良された植物の親や祖先にあたる種のことです。人間の手による品種改良や交配が行われていない、自然のままの状態で存在する野生種のことを指します。

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