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岸本葉子さんが47歳から始めた俳句の楽しみ方。「俳句を通せば “生きられなかった人生”を生きることもできます」

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ゆうゆうtime編集部

思い出の蓄積があるほうが、俳句作りの引き出しが多い

俳句には、年齢を重ねたからこその楽しみもあるようです。
「歩いてみたかった別の人生や、行ってみたかった場所を題材に、別人になれるんです。想像で詠んでかまわない。
『流星や羊は岩の塩を舐め』は、砂漠の民になったつもりで作った句。いくらでもなりすましていいのです」

そして、もうひとつの楽しみも。
「趣味や習い事は遅く始めると不利なことが多いですが、俳句はある程度の年齢になってスタートするほうが有利。思い出の蓄積があるから、引き出しが多いんです。当時の風景や感情を、五七五で再現する。自分の大切な記憶を、蘇らせることができるんです」

俳句は一生の楽しみです、と話す岸本さん。
「体があまり動かなくなっても大丈夫。老人ホームの一室で自作の句を葉書に書いて、車椅子でポストに投句しに行く。そんなこともできそうですから」

初心者におすすめの俳句の本

『別冊N H K 俳句〇×で鍛える !句会の練習帖』
井上弘美、岸本葉子
N H K 出版
990 円( 1 0%税込み)
句会の流れ、選句の仕方などを初心者向けに解説。句会に参加する勇気がもらえます。

『新版いちばんわかりやすい俳句歳時記 春夏』
辻桃子、安部元気 主婦の友社  1,100円 ( 10%税込み) いろいろなタイプの歳時記がありますが、初心者には季節別のコンパクトなものが使いやすいでしょう。

『新版いちばんわかりやすい俳句歳時記 秋冬新年』
辻桃子、安部元気 主婦の友社  1,100円 ( 10%税込み)

【だから楽しい! 俳句のおすすめP O I N T】
・自分を解放できる
・新しい知識が増える
・仲間が得られる
・変身願望が満たされる
・思い出を慈しむことができる

profile
岸本葉子さん
1961 年、神奈川県生まれ。大学卒業後、会社勤務などを経て執筆活動をスタート。暮らしや旅のエッセイが広く支持される。2008 年、俳句番組への出演がきっかけで俳句に興味を持つ。当時の学びや驚きは、著書『俳句、はじめました』(角川ソフィア文庫)に詳しい。

※この記事は「60代からの小さくて自由な暮らし」主婦の友社編(主婦の友社)の内容をWEB掲載のために再編集しています。

60代からの小さくて自由な暮らし

60代からは、小さくても自由に暮らしたい。
自分の“今”を充実させるヒント集。

人生100年時代。年齢を重ねると、体力も気力も、お財布の中だって寂しくなったりするけれど、いつまでも自分らしく暮らしたい。
そこで、日々を自分らしく快適に過ごしている60代、70代の女性たちに、住まい、食事、健康、家計管理、おしゃれ、趣味など、暮らしのコツをお聞きしました。
過去の自分や、世間一般の“こうあるべき”という規範から自由になって、人との比較、人の目を気にせず、自分軸で暮らしと向き合う姿はとても魅力的。“今”を慈しんで暮らすヒントがきっと見つかります。
合わせて、いまシニア女性の中でも注目のユーチューブ、ツイッター、インスタグラムなどのSNSの使い方や楽しみ方、暮らしを支えるお金の知恵をご紹介します。

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