私も変な人でいいじゃない。そう思えるように

昨年11月からは、ＢＳテレ東のブックレビュー番組「あの本、読みました？」の司会を務めている。あらゆる本を紹介し、さまざまなゲストも招いて展開される番組の進行役に、読書家として知られる保奈美さんはいきいきと取り組んでいる。

「毎回ゲストと対談するんですが、初めての方と話すのが苦手な私は、本当に楽しいんだけど、力尽きてしまう（笑）」

自分の本の読み方もこれでよいのかわからない。けれども、正解ではなくても自分はこう思ったと伝えるのは、悪くないことだとも最近は思う。

「思ったことは自由にぶつけて、いや全然違うよって笑われてもいい。ゲストの皆さんを見ていると、変わっている人もたくさんいらっしゃるんです。でも面白い。私も変な人でいいじゃない、そのほうが楽しんでもらえるかもしれない。そんな目も開かれました」

50代、やりたかったことが一つひとつ着実に叶ってきた今、「望みは言葉に出して発信したほうがいい」と改めて感じている。

「そして、いつかやりたいと3年間言い続けるのなら、とりあえず今日やってみる。3年後は、『やった3年間』か『いつかやりたいだけでやっていない3年間』に分かれていると思えば、ダメもとでやってみて、討ち死にしたら諦めればいい。最初の一歩は意外と小さなことじゃないかな。でも違ったと思っても一歩ならすぐ戻せる。その一歩を踏み出せる毎日でありたいですね」

INFORMATION

舞台『逃奔政走』（とうほんせいそう）―嘘つきは政治家のはじまり？―

理想に燃え、弱者の味方になるべく政治家となった女性知事（鈴木保奈美）。しかしあの手この手の策が裏目に出続けて……。清廉潔白な知事がピンチに陥っていくさまをスリリングにスピード感あふれるコメディとして描く。

脚本・演出／冨坂 友　
出演／鈴木保奈美、寺西拓人、相島一之、佐藤B作 他
制作／アガリスクエンターテイメント
主催／フジテレビジョン

★7月5日～16日（東京・三越劇場）　問い合わせ：サンライズプロモーション東京
★7月20日～21日（京都・京都劇場）問い合わせ：キョードーインフォメーション
料金／1万円 他
https://www.touhonseisou.jp/

※この記事は「ゆうゆう」2024年8月号（主婦の友社）の内容をWEB掲載のために再編集しています。

撮影／富田眞光（vale.）　スタイリング／犬走比佐乃　
ヘア＆メイク／福沢京子　取材・文／志賀佳織

ゆうゆう2024年8月号

特集は…「孤独」にならない生き方のコツ。長い人生の最後に待ち受ける「孤独」の不安に、私たちはどう立ち向かえばいいのでしょう。
研ナオコさんは「寂しさは生きている限りつきまとうが、それは孤独とは違う」といいます。アンミカさんの「一生つき合う親友は自分自身。幸せも、孤独も、自分の心が決めるんです」という言葉も、私たちを励ましてくれます。
心の専門家である医師、保坂隆先生には、孤独がつらい人への処方箋を、鹿島しのぶさんには「また会いたい」と思わせるおつき合いのコツをお伺いしました。

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