カレーを常温で放置すると菌が大繁殖!? 夏こそ危険が潜む【食中毒】の最新情報を公開!
激しい腹痛、脱水で立てない状態であれば病院へ。予防が大事
食中毒が疑われる場合は、すぐに病院に行ったほうがいいのだろうか。
「激しい腹痛がある場合は抗生剤が必要なことが多いので、受診を。脱水で立てないくらいフラフラという場合も点滴治療が必要です。口から水分がとれて家で過ごせそうであれば、脱水を防ぐために水分と塩分を補給しつつ様子を見てもいいと思います。補給にはスポーツドリンクより電解質濃度の高い経口補水液を。具なしのみそ汁もおすすめです。お茶、水などでもいいので少しずつゆっくり飲みましょう」
発症して1日は食事を控えて胃と腸を休め、安静に過ごす。
「何か口にしたいというときは、紅茶に砂糖を入れたものをおすすめしています」
食中毒の予防では、細菌やウイルスを食品に「つけない」、食品中の細菌を「増やさない」、食品中の細菌やウイルスを「やっつける」が三原則。
「肉や魚介類は買ってきたら、すぐに冷蔵庫で保管し早めに食べるようにしましょう。冷凍したものは冷蔵庫で解凍を。解凍したものの再冷凍は避け、肉や魚介は中までしっかり火を通しましょう」
調理の際、包丁やまな板は肉用、魚用、野菜用に分けるのがベスト。肉や魚を切った包丁やまな板は洗剤でよく洗い、そのつど熱湯消毒するのがおすすめだ。調理前やトイレの後の手洗いはもとより、肉や魚を扱った後の手洗いも忘れずに。
「冷蔵、冷凍しても細菌は死にません。冷蔵庫を過信しないようにしましょう」
【ドクターから一言】
鶏ささみやレバー、血の滴るようなステーキなど、生や半加熱の食品には特に注意を。
※この記事は「ゆうゆう」2024年7月号(主婦の友社)の記事を、WEB掲載のために再編集したものです。
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常喜医院 院長
常喜眞理
じょうき・まり●1963年生まれ。東京慈恵会医科大学卒業。消化器病学会専門医、消化器内視鏡学会専門医・指導医。内科学会認定医。著書に『オトナ女子 あばれるカラダとのつきあい方』(すばる舎)、『お医者さんがやっている「加齢ゲーム」で若返る!』(さくら舎)。
じょうき・まり●1963年生まれ。東京慈恵会医科大学卒業。消化器病学会専門医、消化器内視鏡学会専門医・指導医。内科学会認定医。著書に『オトナ女子 あばれるカラダとのつきあい方』(すばる舎)、『お医者さんがやっている「加齢ゲーム」で若返る!』(さくら舎)。