台風や豪雨が迫ったときにとるべき行動を「避難行動判定フロー」でチェック!【防災のプロがアドバイス】
令和6年能登半島地震のような大きな地震が、いつ日本を揺るがすかわかりません。さらに地球環境の変化から、河川の氾濫や土砂崩れなどの風水害が毎年のように起きています。災害から命を守り、自分らしく暮らすために何をすべきか、防災のプロ・辻直美さんに伺いました。
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お話を伺ったのは
辻 直美さん 国際災害レスキューナース
つじ・なおみ●国境なき医師団の活動で上海に赴任し医療支援を行う。帰国後、阪神・淡路大震災を経験して災害医療に目覚め、JMTDR(国際緊急援助隊医療チーム)にて救命救急災害レスキューナースとして活動。
現在はフリーランスのナースとして講演や防災教育をメインに、要請があれば被災地での活動も行う。
予測できる台風や豪雨には気象情報を集めて備える
地震と違い、台風や豪雨による風水害被害は予測可能な災害だ。事前にハザードマップで、自宅の場所が浸水予想地域に入っているかを調べておこう。災害時は、次ページの「避難行動判定フロー」に従って安全確保の行動をとりたい。
「地震と風水害では避難所が異なることがあるので、事前に確認をしておきましょう」
警戒レベル5になったらもう逃げられない!
当日は気象庁や自治体が出す警戒レベルに従って避難行動をとることが大切。
「警戒レベル5は最後通告みたいなものなので、警戒レベル4までには必ず避難してください。介護が必要な人や足腰に不安がある人なら、警戒レベル3で避難を」
避難所は必ず受け入れてもらえるわけではないので、避難先候補を最低3カ所は知っておくことが大事だという。
「一番近い避難所が、一番行きやすいとは限りませんし、最短ルートに危険が潜んでいる可能性もあります。天気のいい日に実際に歩いてみて、危険なものがないかなどチェックしておきましょう」
台風などが直撃する期間だけ、遠方の親戚の家などに泊まりに行くのも一つの方法。
「その日だけホテルに宿泊したり、天気のよい地域に旅行したりするのもいいですね。『台風がくるのに家を離れるなんて』と言う人もいますが、あなたがいたからといって家は守れませんよ」