【池上彰の未来予測】値上がりした電気代、家計の負担を減らすために今できることとは?
フィルム状で柔軟性に優れた太陽光パネルが登場!?
再生可能エネルギーによる発電量を増やし温室効果ガスを削減するために、個人でできることが太陽光発電です。東京都は2025年4月から、新築住宅への太陽光発電設備の設置を義務づけるとしています。
ただし太陽光発電にもデメリットはあります。太陽光パネルの設置も撤去も高額になり、また廃棄する際のゴミ問題というものがあります。
日本で太陽光発電が広がったのは、民主党政権時代の12年に導入された、再生可能エネルギーを電力会社が買い取る制度「固定価格買取制度」がきっかけでした。太陽光パネルの寿命は20年から30年ですから、つまりこれから2040年に向けて、寿命を迎えて廃棄
される太陽光パネルが大量に出てくると予想されています。
太陽光パネルは、屋外の自然環境に耐えられるよう頑丈に作られているため、リサイクルするための分解には手間や費用がかかり、多くが埋め立て処分され、ひどい場合には不法投棄されるとみられています。そうした事態を防ぐため、太陽光パネルをリサイクルするための回収システムが構築できないか現在模索されています。
また日本では今、桐蔭横浜大学の宮坂力(みやさかつとむ)教授らが開発した「ペロブスカイト太陽電池」というフィルム型太陽電池の実用に向けた研究が進んでいます。従来の太陽光パネルと比べ厚さが100分の1、重さは10分の1と薄くて軽く、フィルム状で柔軟性に優れており、折り曲げて設置できるといいます。
そのためこれまで設置できなかったビルの壁面や自動車の屋根などの曲面にも貼り付けることができ、電力の自給自足が日本でもかなりできるようになるのではないかと注目されているのです。ペロブスカイトという結晶の構造をした物質の主な原料はヨウ素で、これも国内で十分に調達できる見込みです。23年5月時点で積水化学工業な5つの企業グループが、政府の支援を受けて技術開発を進めています。
※この記事は『池上彰の未来予測 After 2040』池上彰 著(主婦の友社)の内容をWEB掲載のために再編集しています。
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