【70代の断捨離】「365日以上分あった服→パンツはたった3本に!」ドラマスタイリスト・西ゆり子さん
ドラマスタイリストとして俳優たちの衣装を手がけ、多くのドラマや映画の主人公に命を吹き込んできた西ゆり子さん。昨春、70代にして久しぶりのひとり暮らしをスタート。ひとり暮らしに向けて行った断捨離や、残った服でのコーディネートについて伺いました。
▼前編はこちら▼
>【70代で久々のひとり暮らし】ドラマスタイリスト・西ゆり子さん「守りに入る人生はつまらない」
お話を伺ったのは
西ゆり子さん ドラマスタイリスト
にし・ゆりこ●1950年生まれ。スタイリストとして、200作品を超える映画やドラマに携わる。
「着る学校」(https://www.stylingschool.org)では一般女性にも着る楽しみを伝えている。
以前は365日以上のコーディネートができた服を捨てました
「年を重ねるほど身軽に暮らしたい」と、これまでも定期的に断捨離をしてきた西さんだが、今回のひとり暮らしに向けての断捨離は徹底していた。家具や食器はもちろん、大好きな洋服までも、前シーズンに買ったばかりの服と、寒さ対策のダウンコート以外、すべて処分したのだ。
「『着る学校』の生徒さんにお譲りでき、捨てずにすんだのは幸せでした。でもね、後悔もいっぱいありますよ。パンツはたった3本になったので、ああ、白いパンツも残せばよかったとか(笑)。でも、それはそれ。残ったパープルのパンツをどう生かすかという楽しみを手に入れました」
思い出のあるものが捨てられない人も多いが、西さんは、思い出は思い出、ものはものと分けて考える。
「これまで大事に使ってきたのだから、手放すタイミングが来たなら、それでいいじゃないかと思うんです」
おしゃれは引き算。これは西さんのスタイリングの基本理論だが、その視点は生活全般に及ぶ。
「ないと寂しいからと定番のネックレスやイヤリングを惰性でつけても、決しておしゃれにはなりません。洋服の魅力を引き立て、自分の心がワクワク躍るものだけを選んで身につける。それがおしゃれですよね」
「それは本当に必要?」と常に自分に問うことを忘れない。ひとり暮らしの西さんの部屋は、シンプルで機能的でありながら、ワクワクする彩りにもあふれている。その快適な空間は、自分に問いかけ続けた結果、生まれたものだったのだ。