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相続トラブルの3割以上は遺産額1000万円以下!相続が「争族」になったトラブル6例

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ゆうゆうtime編集部

<ケース5>兄弟なのに不公平遺言書にショック

Eさんは2人兄弟の長男。父は成績優秀な弟をかわいがり、Eさんとは折り合いが悪かった。先日、父が亡くなって遺言書が開示されると「私の財産はすべて次男に譲る」と書かれていた。死んだあとまで弟と自分を差別しようとする父。ここまで嫌われていたのかと、Eさんはショックから立ち直れない。

●Point 遺留分侵害請求を起こせる

Eさんには遺留分を受けとる権利があるので、遺留分侵害請求※をすべきです。ただ、遺言書にそう書かれたショックはぬぐえません。このような不公平な遺言を残す場合は、相続人全員が納得できる理由も添えてほしいですね。

※遺留分侵害額の請求
遺留分を侵害している相手に対して、相続人が最低限の遺産を確保するための請求。遺留分が侵害されたことを知った1年以内に相手を特定し、遺留分を計算して請求書を送付し、合意をとって清算する。

<ケース6>親の事業を継いだら弟への代償金が発生

Fさんは2人兄弟の長男。父は小さな町工場を経営し、Fさんも働いていたため、自分が後継者だと思っていた。しかし、父が亡くなってみると財産は工場だけだと判明。弟は「兄さんだけが遺産を相続するのは不公平」と言うが、Fさんには代償金を払う余裕はない。工場を売却するしか方法がないのかと悩んでいる。

●Point 父と兄が早めに相続対策を

法律の専門家に相談を。親が事業をしている場合、Fさんは父とともに相続対策をしておくべきでした。長男に工場を残すこと、かわりに次男に渡すべきものを父とともに考えて遺言書に書き残すことで、トラブルが回避できたはずです。

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※この記事は『親が75歳を過ぎたら知りたいことが全部のってる本』主婦の友社編(主婦の友社刊)の内容をWEB掲載のため再編集しています。

監修者
黒田尚子

ファイナンシャルプランナー

ファイナンシャルプランナー。CFP®認定者、1級FP技能士。一般社団法人患者家計サポート協会顧問、消費生活専門相談員資格、CNJ認定 乳がん体験者コーディネーター、城西国際大学・千葉商科大学非常勤講師。がんなど病気に対する経済的備えの重要性を訴える活動を行うほか、老後・介護・消費者問題にも注力。著書・監修書に『マンガで解決 親の介護とお金が不安です『』マンガでわかる お金に人生を振り回されたくないから 超ビギナーが今すぐやること教えてください』(ともに主婦の友社)など多数。

ファイナンシャルプランナー。CFP®認定者、1級FP技能士。一般社団法人患者家計サポート協会顧問、消費生活専門相談員資格、CNJ認定 乳がん体験者コーディネーター、城西国際大学・千葉商科大学非常勤講師。がんなど病気に対する経済的備えの重要性を訴える活動を行うほか、老後・介護・消費者問題にも注力。著書・監修書に『マンガで解決 親の介護とお金が不安です『』マンガでわかる お金に人生を振り回されたくないから 超ビギナーが今すぐやること教えてください』(ともに主婦の友社)など多数。

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