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【ガーデニング】バラの冬仕事は1月からの今が本番!元肥を与え、苗を鉢に植えよう

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吉原美奈子

【ガーデニング】バラの冬仕事は1月からの今が本番!元肥を与え、苗を鉢に植えよう

剣弁高芯咲きの黄バラとユリがシンプルモダンな室内にキリリとした明るさをもたらしています。クリスマスやお正月が終わったら、こんな花たちで日常をスタートするのもいいものです。

冬はバラの植え付け、鉢替え、剪定、つるバラの誘引と大きな作業が続きます。寒い中での庭仕事は大変ですが、この時期の作業をしっかり押さえておけば5月の美しいバラ庭はほぼ約束されたのも同然。さあ、暖かく身支度して庭に出て、バラのお手入れをしましょう!

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【ガーデニング】まずは鉢バラの手入れを!年末からはバラ仕事が目白押し
【ガーデニング】バラの冬仕事は1月からの今が本番!元肥を与え、苗を鉢に植えよう(画像2)

庭のバラを切って積み重ねたら、ガーデンローズの詰め合わせのよう。花を生ける前の少しの時間がとても贅沢なひとときに。夢のような情景ですが自宅の庭に5~6種類のバラがあったら、かないます。

バラの株元を整理し、大切な元肥を与える

庭や鉢に、枯れたりしおれたりしたバラをそのまま残している人はいませんか? 見た目が悪いし、運気も下がるそうなので注意して。2月に入るとバラの冬剪定がありますが、それまではハイブリッドティーローズであれば50~60㎝くらいの高さに枝を切り、すっきりさせておくとよいでしょう。これを仮剪定といいます。

株元に雑草や枯れたままの一年草があれば、それもきれいに取り除きます。ラベンダーなどの宿根草は冬を越すので見苦しくないように切って形を整えます。庭が片付いたら、バラに元肥をあげましょう。元肥はバラの基礎体力を作るためのとても大切な肥料です。

バラの元肥には、油かす骨粉草木灰、くん炭などの有機質肥料が最適です。化成肥料でもバラは育ちますが、有機質肥料は効果がゆっくりと持続し土壌を豊かにしてくれます。豊かな土にはミミズなどの益虫が集まり、ますます土質が良くなるという好循環が生まれます。バラは何十年も生きる寿命の長い植物なので、長い目で見てお世話してあげたいものですね。

【ガーデニング】バラの冬仕事は1月からの今が本番!元肥を与え、苗を鉢に植えよう(画像3)

エントランスに30×30㎝ほどの極小地面を残して、赤いバラを1株植えた海外の住宅。これだけでも道行く人の目を引くに十分です。円形の囲いで株元の土を高く盛り上げている点に、バラへの配慮がうかがえます。

バラの元肥の具体的な与え方

冬の元肥は1月~2月上旬に与えますが、有機質肥料は土中で分解されるのに時間がかかるため1月中に与えるのが理想です。順調に育っている成木であれば1株につき、骨粉油かす草木灰各250gが適当で、これらをバケツに入れて混ぜます。草木灰が手に入らない場合は硫酸カリ20gでもOK。他に土質改良のために腐葉土をバケツ1杯ほど用意します。

バラの株数が少ない方は、市販のバラ専用肥料元肥に使ってもよいでしょう。

肥料を与える際は、バラの株元から30㎝ほど離れた所にドーナツ型に深さ20~30㎝の溝を掘ります。ここにバケツに混ぜた肥料腐葉土の8割ほどを入れて周囲の土とよく混ぜます。別の植物が植えられていてドーナツ型の穴が掘れない場合は、4カ所ほど穴を掘って入れれば大丈夫です。

肥料を埋め終わったら、残りの腐葉土を土の表面に敷いてマルチングをしておくと雨の跳ね返りや雑草を防ぎ、病害虫からバラを守ります。最後に水をバケツ1杯ほど与えて終了です。なるべく暖かい日の昼までに作業を終えたいものです。

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‘ダブル デライト’や‘プリンセス ドゥ モナコ’のような花弁に別の色がかかる覆輪のバラは、開花近くに肥料が効きすぎると色が濁ったりしてきれいに咲けません。冬から春の間によい肥料をたっぷり与えておきましょう。

ハイブリッドティーは、ガーデニングで最も人気のあるバラの系統の一つです。19世紀後半に生まれたこの系統は、花の形が美しい古典的なティーローズと丈夫なハイブリッドパーペチュアルを交配して作られました。大輪で咲き誇る花と高い香り、多彩な色合いが特徴で、シンボル的な存在感を放ちます。鉢植えや地植えはもちろん、切り花としても優れており、ガーデニング初心者からも愛されています。

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有機質肥料とは、植物や動物の有機物を原料とした肥料で、油かす、鶏ふん、魚粉などがその代表例です。土壌中の微生物が有機物を分解することで、植物が吸収できる栄養素がゆっくりと供給されます。この特徴により、化学肥料と比べて土を改良し、植物の健康的な生長を促す効果が期待できます。特にガーデニングでは、土壌の栄養バランスを整えたり、地力を持続的に保ったりする目的で愛用されています。一方で、効果が現れるまで時間がかかるため、計画的な使い方が望まれます。環境にも優しく、初心者からベテランまで幅広いガーデニ...

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マルチングは、土の表面をワラやバーク(樹皮)チップ、プラスチックフィルムなどで覆うことです。乾燥防止、雑草抑制、土の流出防止、地温調節などの効果があります。

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ピートモスは、寒冷地の湿地に生える水ゴケが堆積し、腐食化した土のことです。酸性で無菌に近く、ブルーベリーなど酸性を好む植物の栽培に適しています。

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スリット鉢とは、側面に縦の切り込み(スリット)が入った植木鉢のことです。このデザインは通気性や排水性に優れており、根が鉢の内側で渦を巻かず、健康的に育つ環境を提供します。特に観葉植物やミニバラなどガーデニングで根の管理が重要な植物に適しています。初心者から上級者まで扱いやすく、植物を元気に生長させるための便利なアイテムです。

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植えつけとは、苗や苗木、球根などを土に植える作業のことを指します。適切な時期や深さを守ることで植物の発芽や発根が促され、順調な生育につながります。植物ごとに適した用土が望ましく、植えたあとはしっかり水やりをして根づかせることが大切です。植物の種類によって用土の種類や肥料の施し方が異なるため、事前に育て方を確認しておくと安心です。

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化成肥料とは、チッ素(N)、リン酸(P)、カリウム(K)などの成分を人工的に化学合成して配合した肥料で、植物の生長をバランスよく促進する目的で用いられます。多くは粒状または粉末状で市販され、成分の含有比率が明示されているため施肥設計がしやすく、園芸初心者からプロまで幅広く利用されています。ただし即効性が高い化成肥料は、与えすぎると肥料焼けを起こすこともあるため、緩効性を用いたり適量を守ることが大切です。

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鉢底石とは、鉢植えの一番下に敷く軽石などの石のことで、水はけをよくするために使います。鉢の中に水がたまりすぎると根腐れの原因になるため、鉢底石で排水性を高めることが重要です。再利用が可能なので、キッチン用の水切りネットなどに入れて使用すると便利です。

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赤玉土とは、関東地方の火山灰土壌から採取される粒状の土で、園芸用の培養土として広く使用されます。通気性と保水性、排水性のバランスがよく、単独で使用することも他の土と混ぜて使用することもできます。粒の大きさにより小粒・中粒・大粒に分類され、植物の種類や用途に応じて選ぶことができます。

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草木灰とは、植物を燃やして得られる灰で、おもにガーデニングで使用される天然の肥料です。カリウムやリン酸が豊富に含まれており、土壌のpHを上げてアルカリ性にする働きがあります。特に酸性土壌を改良したり、果樹や花の開花を促進したりする際に役立ちます。また、野菜の病害予防や害虫対策にも効果的です。ただし、多量に使うと土壌バランスを崩すこともあるため、適量を守ることが大切です。

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腐葉土とは、落ち葉や枯れた植物の枝などが微生物の働きによって分解され、ふかふかの土状になったものです。ガーデニングでは、土壌改良材として使用されることが多く、通気性や水はけを向上させ、植物の生長を助ける効果があります。また、有機物を豊富に含むため、植物にとって優れた栄養源となります。手作りも可能で、落ち葉を積み重ね適切に管理すると約半年~1年で完成します。庭づくりやプランター栽培にも非常に役立つ、自然の恵みを生かした便利なアイテムです。

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油かすとは、菜種や大豆などの油を搾った後に残るかすで、チッ素分を多く含む有機肥料です。元肥や追肥として利用され、植物の葉や茎の生長を促します。ゆっくりと効き目が現れるため、長く栄養を与えたいときに適しています。ただし、施しすぎると発酵時に悪臭が出ることがあるため、量や場所に配慮が必要です。また、スイセンはチッ素過多になると、球根が分球しやすく花が咲きにくくなるため、リン酸分の多い肥料を施します。

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宿根草とは、一度植えると毎年花を咲かせる植物のことです。冬に地上部が枯れても地下部が生き続け、翌年再び芽を出す植物を指すことが多いです。​

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一年草とは、発芽から開花、結実、枯死までのライフサイクルを1年以内で終える植物のことです。春にタネをまいて夏から秋に花を咲かせる「春まき一年草」と、秋にタネをまいて翌春から初夏に開花する「秋まき一年草」に分類されます。代表的な春まき一年草には、ヒマワリやコスモスがあります。短期間で生長し、華やかな花を楽しめるのが特徴です。

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骨粉とは、牛や豚などの動物の骨を高温処理して粉末状にしたリン酸質肥料で、おもに花や実のつきをよくする効果があります。即効性はありませんが、土壌にじっくりと効いてくる緩効性で、バラや球根植物、果樹などに多く用いられます。有機質肥料の一種として、堆肥などと併用することで、より健全な土づくりに貢献します。

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誘引とは、植物の枝やつるを支柱やフェンスに沿って結びつけ、形を整えたり、日当たりをよくしたりする作業です。生長に合わせて、ひもなどでやさしく固定します。見た目を美しくするだけでなく、花つきや収穫量にも影響します。

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肥料とは、植物が健やかに生長するために欠かせない栄養素を補給する材料のことです。おもにチッ素、リン酸、カリウムを三大要素とし、それぞれ葉の生長、花や実の形成、根の発達を助けます。有機質肥料と無機質肥料に分類され、有機質肥料は堆肥や骨粉など自然由来で、土壌改良にも効果的。一方、無機質肥料は成分が均一で即効性が魅力です。ガーデニングでは植物の種類や生長段階を考慮し、適切な肥料選びと施肥のタイミングが大切です。

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用土とは、植物を育てるために使う土のことです。植物の種類に合わせて、水はけ、保水性、通気性、栄養のバランスを考えてつくられています。園芸店では「観葉植物用」「野菜用」「多肉植物用」など、目的別の用土が販売されており、初心者でも使いやすくなっています。

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株元とは、植物の茎が地面と接するあたり、根元の部分を指す言葉で、水やりやマルチング、病害虫の発生チェックなど園芸作業の上で注目すべき場所です。特に多年草や樹木では、株元の通気性や湿度が健康維持に大きく関係し、落ち葉や腐葉土のたまり過ぎによって蒸れたり、カビが発生するリスクもあるため注意が必要です。冬越しや剪定後の管理でもポイントになる場所です。

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成木とは、植えつけから数年が経過し、十分に生長して実をつけたり、花を咲かせることができるようになった樹木のことを指します。例えば果樹園で見られるリンゴやモモの木も、成木になれば毎年安定して収穫が期待できます。成木になるまでの管理が重要で、剪定や害虫対策、肥料など細やかなケアが必要です。ガーデニングにおいては、この段階になれば見栄えもよく、大いに楽しむことができます。

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大苗とは、ある程度の生長を遂げた苗木のことを指し、特にバラや果樹の苗でよく使われる用語です。根がしっかりと張り、幹や枝が太くなっているため、植えつけ後の活着率が高く、すぐに花や果実を楽しむことができるメリットがあります。

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剪定とは、植物の不要な枝を切り取る作業のことです。形を整えたり、風通しをよくしたり、枝分かれを促したりする目的で行われます。剪定を行う目的に合った正しい時期に行うことが大事です。

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元肥とは、植物を植える前や植えつけ時に、あらかじめ土に混ぜ込んでおく肥料のことです。追肥とあわせて行うと元気に育ちます。

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