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【2025年のお金予報】「インフレは今後も続く!?」ファイナンシャルプランナー井戸美枝さんに聞いてみた

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ゆうゆう編集部

2025年 ゆうゆう世代の家計管理術

インフレに負けない家計にするには、「出費を見直す」「収入を増やす」「運用して資産を増やす」の3つが不可欠。

「自分がやりやすいことから、着手してみましょう。少しずつ苦手な分野まで広げていけば、強くて安心な家計が実現します」

将来に必要な平均額約830万円を準備しておく

老後の安心のためにまず準備したいのが、医療費と介護費。

「金額の目安になるのは、それぞれの平均値です。医療費は、65歳以降の自己負担額の平均+入院費用で約250万円。介護費は介護費用の平均×平均的な介護期間に、家の改修など一時的な費用を加えた約580万円。2つの合計で、約830万円を準備しましょう。民間の医療保険や介護保険があるならその分を差し引いたり、逆に施設入居を希望ならその費用を上乗せしたりして調整するといいでしょう」

最低でも10年は使わないお金があればNISAを利用してコツコツ投資する

インフレが続くと、お金の価値が相対的に低下する。今こそNISAを利用して、投資にトライを。

「長く運用するほど利益が出やすいので、最低でも10年は使う予定のないお金で行ってください。投資先のおすすめは、初心者でも分散して投資しやすい投資信託です。NISAの『つみたて投資枠』で、毎月一定額をコツコツ積み立て、資産を育てていきましょう」

元気なうちはできるだけ働き、少しでも収入を得る

「資産寿命」を延ばすには、元気なうちはできるだけ働くのも効果的。

「年金生活が赤字でも、短時間バイトで月2万円の収入があれば年間24万円も貯蓄の減りを抑えられます。しかも、貯蓄をただ取り崩すだけでなく、少しでもお金が入ってくる安心感は生活にゆとりをもたらしてくれるもの。介護施設でのお手伝いや子どもの学校への送迎など、ゆうゆう世代の強みを生かした仕事もあるのでぜひ検討してみましょう」

年金は 70~72歳を目安に繰り下げ受給を検討する

一般に女性のほうが男性より年金額が少なく、長生きする可能性も高いので、妻の年金は繰り下げ受給で増やしておくと安心。

「65歳以降も夫の年金や夫婦の収入などで生活できるなら、妻の年金は繰り下げ受給を検討しましょう。1カ月繰り下げるごとに年金額が0.7%増え、70歳から受給すると42%もアップします。75歳まで繰り下げられますが、平均寿命から考えると最長で72歳ぐらいまでがよいでしょう」

インフレ&円安時代、旅行はシニア割などを使ってオフシーズンに

旅行はシニア割に注目を。

「65歳以上、当日限定でチケットを大幅に割引している航空会社も。JRのジパング倶楽部「ジパング割引」は、全国のJR切符が年20回まで最大30%割引に。オンシーズンは適用外ですが、思い立ったらいつでも行けるのがゆうゆう世代の強みです」

美術館や博物館、遊園地なども、シニア割のある施設が多いので確認して出かけよう。

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