50代のお悩み「朝起きたときに手指がこわばる」内科医がアドバイス 3分でラクになるおすすめの方法とは?
「ばね指」も、物を落としやすい原因の一つ
手指がスムーズに動かない症状の一つとしてよくみられるのが、「ばね指」ですね。指の付け根の腱などに炎症が起こって、スムーズに動きにくかったり、痛みや腫れを感じたりするのです。
それから私もちょっとあるのですが、母指CM関節症といって指の使い過ぎや老化によって、物を落としやすいという症状が現れていることもあります。主婦は洗い物などの家事で、親指を日常的に使っているせいで、母指CM関節症になりやすいと言えるでしょう。
さらに更年期で女性ホルモンの分泌量が低下すると、関節の異常が現れやすくなります。
ですから解消法の一つとして、女性ホルモンを増やすようなことをするのもおすすめ。女性ホルモンと似た作用をするものというと、「大豆イソフラボン」を思い浮かべる人も多いのは? でも残念ながら、大豆イソフラボンをせっせと摂っても、あまり効果を実感できない人もいます。
大豆イソフラボンは腸内細菌によって、「エクオール」という物質に変えられることで、女性ホルモンと似た力を発揮します。しかし日本人女性の2人に1人が大豆イソフラボンをエクオールに変えられないということが、近年の研究で明らかになりました。ですから大豆イソフラボンをエクオールに変えられない人は、最初からエクオールという状態のサプリメントを飲むといいでしょう。
できるだけ自然のものを使って健康になってほしいという考えから、私はあまり患者さんにサプリメントを勧めていません。でも自分で大豆イソフラボンをエクオールに変えられる力を持っていない人には、サプリメントのエクオールをご紹介していて、実際に飲み始めたら関節の痛みが取れたという人がたくさんいます。
自分が大豆イソフラボンをエクオールに変えられる、変えられないかは尿検査をすればすぐにわかります。婦人科などを受診してもかまいませんが、市販の検査キットも手軽に購入できますし、エクオールに関しては医師の診察を受けずに市販のサプリメントを使ってもOKです。
50代の「手指がこわばる」お悩み/内科医 石原新菜先生のアドバイス
・熱めのお湯で手浴を!
・腹式呼吸をする
・腹巻きを常につける
▼次回は、耳鳴りについて、耳鼻咽喉科医に伺います。月曜日配信の予定です。▼
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