60歳でパリひとり旅に挑戦!【中道あんさん】50代からひとり旅を始めた深いワケ
アラフィフ世代に向けてライフシフト術を発信している著述家の中道あんさん。50代から始めたひとり旅の醍醐味についてお話を伺いました。
▼あわせて読みたい▼
>>【中道あんさん】60歳で初めての海外ひとり旅を実現「行けるときに行かなくちゃ!」PROFILE
中道あんさん
著述家。主婦、会社員を経て、51歳でブロガー、55歳で起業家に。
アラフィフ世代に向けて、より豊かに生きるためのライフシフト術を発信している。『先細らない老後のために、50代のうちにすべきこと』 (扶桑社)など著書多数。
60歳で初めてのパリへ。何歳になっても発見があり、自分の新しい扉は開きます
60歳で初めてのパリひとり旅に挑戦し、その経験をエッセイ本『ビバ!還暦 60歳海外ひとり旅はじめました』に綴った著述家の中道あんさん。今は好奇心の赴くままに国内外を飛びまわっている中道さんですが、ひとり旅に目覚めたのは50代のころでした。
「仕事、子育て、母親の介護で忙しい時期に友達と日帰りで温泉に行ったら楽しくて。旅は誰かと行くものと思っていたけれど、次は勇気を出してひとりで出かけたんです。好きなタイミングで温泉に入って、ごはんを食べる。自分のためだけにおもてなしをしてもらえるって、こんなにいいものなんだとハマりました。『ひとりは孤独でさびしくない?』と聞かれることもあるけれど、全部ひとり占めできるんやでって思うんです(笑)」
近場の日帰り温泉からスタートして、徐々に遠出をするように。当初は家族に申し訳ない気持ちがあったものの、自分がごきげんでいることが大切だと気づいたそう。
「私が笑顔で好きなことをやっているほうが子どももうれしそうで。食事の用意やペットの世話など、自分がいなきゃダメというのも思い込みでした。主婦で食べさせてもらってるのにと罪悪感をもつ人も多いけれど、家事や育児をして役割を果たしているんだから堂々と行っていいと思うんです」
中道さんにとってひとり旅の醍醐味は誰に気兼ねすることなく、素直な感情で動けること。一生の思い出に出かけたパリでも、新たな発見が待っていました。
「パリに行くまでは興味がなかったアートも、本物に触れることでおもしろさに気づき、日本でも美術館めぐりをするようになりました。何歳になっても興味がわくものって生まれるものなんだと、新しい扉を開けた気がします」
自分で決断して行動しなければいけないからこそ、下調べなど準備は万端に。ただし、すべてをひとりでがんばる必要はないと考えている中道さん。臨機応変に動き、一期一会を楽しんでいるそう。
「予定を変えてもいいし、遠い場所ならタクシーを使うし、困ったら誰かの手を借りる。SNSで誰かとつながれる時代なので、ブログを通じて知り合った人に案内してもらったり、ツアー会社を通じてガイドを頼んだり。戸隠五社めぐりをした際はツアー時間が余り、人生初の軽トラに乗せてもらってガイドさんと蕎麦を食べに行きました。そんな突発的な展開があるのもおもしろいですよね」
小さなチャレンジの積み重ねが自分の可能性を広げて自分らしく生きる道筋になる
ひとり旅に挑戦したい人に向けたアドバイスを尋ねてみると、まずは一歩を踏み出してみることと中道さん。
「隣の県にある観光地に行ったり、日帰りツアーに参加したり、ホテルステイを楽しむのもいい。それで自分がどう思うかを感じてみる。もし、お金を理由に躊躇しているならポイ活をおすすめしたいです。私も100円の買い物もクレジットカードで支払うなど、マイルとホテルの宿泊ポイントを必死でためているんです」
10日間のパリのホテル代もポイントで支払い。次の目標は沖縄5泊ステイの航空券代とホテル代をすべてポイントでまかなうことだとか。
「どうすればタダで行けるかなと考える時間も楽しい(笑)。あとはオーロラを見に行きたいですね。人生には限りがあるので、60歳を過ぎたら見ておきたい景色は早く見ておかないと。まだ元気とはいえ、遠いとしんどい。パリの帰り道もスーツケースが重くて階段が降りられないし、汗だくになりました(笑)。定年になったら……と先延ばしにしている人には今すぐ行ってと言いたいです」
日帰り温泉、国内旅行、海外旅行と徐々にひとり行動に挑戦してきた中道さん。それは自分を成長させ、生き方を変えるきっかけにもなったと振り返ります。
「小さなことでも自分にもできたという成功体験を積み重ねていくと自信がついてくる。すると何かやってみたいと思ったときにひょいっとできる人になれると思うんです。自分には無理と諦めるより、興味のあることを追いかけるとどんどん幸せになれるし、人生がおもしろくなると思っています」
撮影/佐山裕子、中道あん 文/越智理絵
※この記事は『大人ひとり旅のたのしみ方』(主婦の友社)の内容をWEB掲載のため再編集しています。
▼あわせて読みたい▼

大人ひとり旅のたのしみ方
主婦の友社刊
いつもの毎日にちょっと疲れたら、日常を抜け出し、身軽なひとり旅へ出かけませんか?
本書は大人の女性に贈る、ひとり旅をたのしむアイデアをまとめたムックの第2弾。
今回も、香菜子さん、桜井かおりさん、柳沢小実さんなど、旅上手な方々が登場し、おすすめの旅先もたっぷり紹介。「クラシカルなヨコハマ旅」「“おいしい!”があふれる金沢旅」「とことん癒される、ひとり温泉のすすめ」「花とグリーンいっぱいのガーデンめぐりへ出かけよう」など、魅力的な旅先が満載です。
旅上手な方のコーディネートや持ち物などコラムも充実。誰にも気兼ねせず、自分の「好き」なことをじっくり味わう、ひとり旅の魅力とアイデアを存分にお届けします。
※「詳細はこちら」よりAmazonサイトに移動します(PR)