【中村雅俊さん・74歳】外交官を目指したはずが、気がつけば50年。人生は第二志望でもうまくいく
2024年にデビュー50周年を迎えた中村雅俊さん。そんな中村さんに、前へ進む勇気をくれた言葉とは?
PROFILE
中村雅俊さん 俳優、歌手
なかむら・まさとし●1951年宮城県生まれ。
73年、文学座附属演劇研究所入所。
翌年、ドラマ「われら青春!」で主役デビュー。
挿入歌「ふれあい」が大ヒットし歌手としても活動開始。
連続ドラマの主演数は34本、デビューから毎年行うコンサートも1600回を数える。
バカもやったけど、真正面から生きた青春時代
2024年にデビュー50周年を迎えた中村雅俊さん。押しも押されもせぬベテランとなった今も、どこかに青春ドラマのスターの面影を残す姿がさわやかだ。
慶應義塾大学在学中に文学座附属演劇研究所に入所し、翌年の春にはいきなり、ドラマ「われら青春!」の主役に抜擢。さらにそのドラマの挿入歌として歌った「ふれあい」が100万枚の大ヒットを記録するという鮮烈なデビューを飾ったが、大学入学当初は、芝居の「し」の字も頭にない、外交官を志す学生だった。
「外交官になるには、まず英語だろうと思って入ったのがESS(英会話サークル)でした。ディベート、ディスカッション、スピーチ、ドラマの4部門の中で、ドラマ部門を選んだのですが、これが演劇との出合いだったんです」
全員で一つの作品を作り上げる、その世界にしだいに夢中になっていった中村さんは、芝居に生きる道を思い描き始める。そのような中、MP(東京学生英語劇連盟)の活動で出会ったのが、のちにキャスティングディレクターとして活躍する奈良橋陽子さんだった。
「100人ぐらい学生がいる中で、俺に彼女が言ってくれたんです。『You have something』=『あなたは何かをもっている』と。本当に芝居をやっていけるのか、不安だったときに、彼女がこう言ってくれたことで、文学座を受験しようと行動に移せた。これは、励みになりましたね」
【You have something】
大学時代、英語劇の活動を通じて出会ったキャスティングディレクターの奈良橋陽子さんが言ってくれた言葉「あなたは何かをもっている」。この一言に勇気を得て、中村さんは大学在学中に文学座附属演劇研究所を受験、人生の大きな舵を切った。
