血管の若さが、見た目の若さを左右する? 循環器専門医が解説
「最近、老けて見える」「おなかがぽっこりしてきた」。その原因、実は血管の衰えかもしれません。見た目の若さと血管にはどんな関係があるのでしょうか。循環器専門医の池谷敏郎さんの新刊『血管の専門医が30年間欠かさない すごい習慣』(エクスナレッジ刊)からお届けする第1回は、見た目と血管の意外な関係!
血管は「天然の美容液」を届けるパイプライン
よく、「人は見た目が9割」と言われます。鏡に映る自分の顔を見て「最近、なんだか老けた気がする……」と感じると、ため息をつきたくなるもの。高価な美容液を使っても、エステに通っても、なかなか肌の調子が戻らない。ハリがなくなってくすみも目立ち、シワやたるみが増えていく……。それはもしかすると、「外側からのケア」だけに頼りすぎて、「内側のケア」がおろそかになっているサインかもしれません。
実際、見た目の衰えは体の衰えとリンクしています。私は医師として、循環器、つまり「血管」や「心臓」の専門家として、長年多くの患者さんを診てきました。その経験から確信しているのが、「見た目の若さは、血管の若さで決まる」ということです。
私たちの体は約37兆個の細胞でできています。肌も、髪も、骨も、すべて細胞の集合体です。この膨大な数の細胞の一つ一つが元気に活動し、新しい細胞に生まれ変わるためには、何が必要でしょうか? それは、「栄養」と「酸素」です。栄養は細胞が生まれ変わるためのエネルギー源であり、材料。そして、酸素はエネルギーを燃やすための燃料です。その酸素と栄養を、肌の奥にある細胞たちに届けているのは誰でしょうか? それが、「血管」なのです。
血管は、全身に張り巡らされた「命のパイプライン」です。心臓というポンプから送り出された血液は、大動脈という太い幹線道路を通って全身へ運ばれ、そこから枝分かれして、最終的には髪の毛の10分の1ほどの細さしかない「毛細血管」となって、体の隅々の細胞にまで到達します。
実は、私たちの血管の99%はこの毛細血管が占めています。肌の表面、つまり表皮の下にある「真皮」には、この毛細血管が網の目のようにびっしりと張り巡らされています。血液は毛細血管を通って、肌の細胞に酸素と栄養を届けます。それを受け取った肌細胞はエネルギーを生み出し、コラーゲンやエラスチンといった肌のハリを支える成分を産み出し、古くなった細胞を押し上げて新しい皮膚をつくるのです。
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