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ピンク・レディー50周年の今【未唯mieさん】が届けたいこと––––年齢を憂うより可能性に目を向けて

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恩田貴子

1976年のデビューから50年。ピンク・レディーのメンバーとして、ソロアーティストとして、長く第一線で輝き続けてきた未唯mieさん。年齢を重ねるなかで感じる変化を憂うより、自分の可能性に目を向けてほしい––––。新曲「Anti Limit」に込めた思いとともに、これまでの歩み、表現することの意味について伺いました。

プロフィール
未唯mieさん 

みい●1958年生まれ、静岡県出身。中学校の演劇部で知り合った増田惠子さんと、オーディション番組「スター誕生!」に出場。1976年、ピンク・レディーとして、「ペッパー警部」でデビュー。「S.O.S」「カルメン’77」「渚のシンドバッド」など大ヒット曲を連発。社会現象を巻き起こす。81年のソロデビュー後は、舞台やミュージカル、コンサートなど、幅広く活動中。

表現することは私にとって「生きること」

1976年、彗星のように現れた女性デュオ「ピンク・レディー」。デビュー曲の「ペッパー警部」から、発表する曲がことごとく大ヒット。瞬く間に時代のアイコンとなった。そのメンバーの一人が、未唯mieさんだ。

あれから50年、今年ピンク・レディーはデビュー50周年、未唯mieさんはソロアーティストとして歩み始めてから45周年という、大きな節目の年を迎えた。その記念すべき年に発表された未唯mieさんの新曲「Anti Limit」は、歌詞をコラムニストで作詞家のジェーン・スーさんに依頼。その理由を、新曲のリリースの際に未唯mieさんはこう語っている。「詞は、私の存在価値を大きく評価してくれるジェーン・スーさんにお願いしたい」。

その「存在価値」とは、いったい未唯mieさんにとってどんなものなのか。記憶をたどっていくと、話はピンク・レディーとしてデビューするよりも、さらに前へとさかのぼる。

「うちは両親がとても厳しい人で、小さい頃の私は怒られてばかり。『こんなにダメな私でも、生きている意味があるのかな』と思っているような子どもだったんです。引っ込み思案でしたし、自分の気持ちを表に出すことも苦手な、内気な子どもでした。ですが、中学校で入部した演劇部で、ほんの少しですけどセリフのある役をもらったんです。舞台でセリフを言ったとき、初めて自分の気持ちを表に出せたような気がしました。こんなふうに役の形を借りれば、自分の思いを表現できるんだって」

演劇で見つけた「形を借りて表現する」という方法は、その後、歌や音楽につながっていく。

「歌と出合い、音楽と出合い、そういうものの力を借りて自分を表現できるようになって初めて、『私も生きていていいんだ』と思えるようになりました。表現することがなくなったら、生きている意味がわからなくなっちゃうくらい、私にとってそれは大切なもの。表現することと生きることは、イコールなのかもしれませんね」

ピンク・レディーとしてデビューすると、ファンからの手紙が山のように届いた。その中には、「ピンク・レディーが頑張っているから、私も病気と闘います」「受験生勉強で苦しいけれど、僕も頑張る」といったメッセージも数多く含まれていたという。

「私たちの歌だけでなく、一生懸命に頑張る姿が誰かの励みになっている。こんな私でも誰かの役に立てているんだと思ったら、本当にうれしくて。ここに私の生きる場所があったんだと思いました」

自分を肯定できた先に、もう一つの思いが生まれた。

「誰かのためにお役に立てることがないかな、と考えることも楽しくなりました。昔は、自分を押し殺してでも誰かの役に立てたらと、思っていたこともありました。でも振り返ってみると私、自分のやりたいことをちゃんとやっているんですよね。いつのまにか、“自分のやりたいこと”と“誰かの役に立つこと”が地続きになっていたみたい。今は、自分自身が楽しみ、それが誰かの役に立てばいいなと思っています」

生きる意味が見出せなかった少女が、自分の居場所を見つけるまで。きっとたくさんのことを乗り越えてきただろう。しかし未唯mieさんは、「それは私だけじゃない」と、きっぱりと言う。

「自分では意識していないかもしれないけれど、誰もがきっと、今の自分になるためにいろいろなことを乗り越えてきたと思うんです。だからみんな、もっと自分のことをほめていいと思うし、もっと素敵になれるはずです」

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