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【どうする家康】徳川四天王の一人 酒井忠次(大森南朋)の海老すくいは、褒美を授かるほど見事なものだった?

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鷹橋 忍

【どうする家康】徳川四天王の一人 酒井忠次(大森南朋)の海老すくいは、褒美を授かるほど見事なものだった?

「どうする家康」第39回より(C)NHK

徳川家康というと、どういうイメージをもっていますか? 2023年のNHK大河ドラマ「どうする家康」では、どんな家康が描かれるのでしょうか。戦国武将や城、水軍などに詳しい作家 鷹橋 忍さんに、知られざる徳川家康の姿や時代背景などについてひも解いていただきましょう。

★前回はこちら★

【どうする家康】阿茶局(松本若菜)は、家康が駿府にいたころ、好意を抱いていた女性だった?

大河ドラマ『どうする家康』第39回「太閤、くたばる」では、ついにムロツヨシさんが演じる豊臣秀吉が息を引き取りました。

そして、重要人物がもう一人、亡くなりましたね。そう、「徳川四天王」の一人に数えられる、大森南朋さんが演じた酒井忠次です。

今回は、その酒井忠次を取り上げたいと思います。

忠次の妻は、家康の叔母

ドラマの忠次の妻は、猫背椿さんが演じる登与ですが、『寛政重修諸家譜』によれば、忠次の妻は「碓井姫」といい、家康の祖父・松平清康の娘(家康の叔母)です。碓井姫は、「臼井姫」、「吉田姫」などともいいます。

碓井姫は初めから、忠次の妻であったわけではありません。
初めは、長沢松平家の松平政忠の妻でした。

ところが松平政忠は、永禄3年(1560)年5月に勃発した「桶狭間の戦い」で、討死してしまい、碓井姫は酒井忠次に、再嫁することとなったのです。

酒井忠次と碓井姫の結婚の時期は、明らかではありません。
ですが、『寛政重修諸家譜』によれば、碓井姫は永禄7年(1564)に、嫡男となる酒井家次を生んでいるので、結婚はそれ以前のことだと考えられています。

忠次は本当に「えびすくい」を踊っていた?

『どうする家康』の酒井忠次といえば、「えびすくい」を思い浮かべるのではないでしょうか。

歌詞や振り付けは定かではありませんが、忠次が、「海老すくい」を舞ったとする逸話は残っています。

天正3年(1575)に起きた、徳川・織田連合軍と眞栄田郷敦さんが演じる武田勝頼の軍勢が激突した「長篠合戦」に際して、武田軍の猛勢を聞いた徳川の軍勢は、怖じ気づいていました。
そこで家康は忠次に、海老すくいを舞うように命じました。

忠次が踊ると、一座は笑いに包まれ、武田軍への恐怖もいつの間にか消えたといいます(「東照宮御実紀」巻3 黒板勝美編『国史大系』第38巻所収)。

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