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「年金だけで大丈夫!?」年金生活の不安を解消する【家計の見直し】チェックリスト

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横田頼子

優先順位が低い支出から、どんどん削ろう

老後に向けてさらに家計をダウンサイジングするために、効果的なのが優先順位の低い支出からカットしていく方法です。

すべての支出を減らそうとすると、なにもかもガマンしなければならなくなり、ストレスが溜まって長続きしません。それよりも、自分が大事にしたい支出はしっかり予算をとり、そうでもない支出を思い切って削る。かけたいところ、かけたくないところにメリハリをつければ、支出は減っても生活の満足度はアップします。

たとえば、私は車は「動けばいい」、家は「住めればいい」ので、車や家の装飾、家具にかけるお金はとことんカットしています。エステやスキンケアにもあまり興味がないので、お金をまったくかけません。髪の毛も、ふだんは自分で切っているほど(笑)。

でも、洋服や靴は好きなので、ここは減らしません。毎年、お正月には「新しい靴で、新しい一歩を」という気持ちを込めて、お気に入りのブランド靴を奮発します。

自分が大事に思う洋服や靴で満足できているので、ほかを削ってもまったく苦にならないんですね。

我が家の支出を書き出してみて、自分の価値観をぜひ一度ゆっくり見直してみてください。削りたくない部分、削ってもいい部分が明確になれば、生活費のダウンサイジングの判断に迷わなくなります。周囲の考え方にあわせる必要はなく、自分自身の気持ちで決めればOK。

夫婦で暮らしているなら、話し合って、お金のかけどころ、削りどころをお互いに納得しておくことも重要です。妻が不要と思っていても夫が大事と思っていたら、ダウンサイジングはうまくいきません。老後のケンカの種にもなってしまいます。

お互いの考えを素直に話して、意見を統一しておきましょう。どうしてもあわないところは、家計全体を見ながら出せる範囲を話し合ったり、それぞれこづかいから出すと決めてもいいでしょう。

優先順位が低いのに、 なんとなく使っている支出は?チェックリスト

□子どもが独立したあとも続けている死亡保険の保険料
□ほとんど行っていないスポーツジムの会費
□惰性で通っている習い事代
□服用しきれていない健康食品やサプリの定期購入費
□あまり使わないクレジットカードの年会費
□好きなドラマが終わってから見ていないのに、解約していない動画配信サービス代
□新規契約で「月の料金が安くなるから」とつけたスマホの有料アプリ
□無料お試し期間が過ぎたのに、解約していないスマホの有料アプリ
□外出すると、つい買ってしまうコンビニのコーヒー
□用もないのに立ち寄って、なんとなく購入する100均での買い物代
□用途別に全部買いそろえて、使い切れていない住宅洗剤 など

大事なのは、「これくらいなら」「小さな額だし」と思う支出も、不要なら徹底して削ること。小さなムダも、長年続ければ大きなムダにつながるので、見逃しは禁物です。

また、サプリや健康食品など定期的にかかる費用は、年間のコストを計算してみましょう。たとえば月5000円なら年間で6万円、10年間で60万円。60歳から90歳まで30年間続けると、180万円になります。それだけのお金をかけても使い続けたいのかどうか、年金生活に入っても支払い続けられるかどうか、しっかり確認しましょう。

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