50代で子どもはまだ中学生。教育費と老後資金はどう考えたらいい?井戸美枝さんがアドバイス
大学の教育費を予想して、貯蓄で備えておく
大学になると、少なくとも年間100万円+αの資金が必要です。教育資金準備の基本は大学費用と言われていますが、500万円程度の資金準備はできているでしょうか。
できていない場合は、夫婦共働きで収入を増やして、今すぐ貯蓄を始めましょう。たとえば、これから大学進学までの6年間、毎月5万円を貯めていけば、360万円準備できます。塾代や受験費用がかさむ高校時代は続けるのが大変ですが、ここで貯蓄を使ってしまわないでキープすることが先々の安心につながります。
中学・高校生になると、子どもの将来の進路も少しずつわかってきます。進路にあわせて、どれくらい資金がかかりそうか、予想してみましょう。志望校が決まってくれば、さらに詳しくかかる費用を見積もることができます。
大学でかかるお金
4/6年間合計
国立大学 約242万5000円(入学金+授業料)
私立大学(文系)約407万8000円(入学金+授業料+施設・設備費)
私立大学(理系)約551万1000円(入学金+授業料+施設・設備費)
※国立大学…文部科学省「国公私立大学の授業料等の推移」(令和3年度)より
私立大学…文部科学省「令和3年度私立大学入学者に係る初年度学生納付金平均額(定員1人当たり)の調査結果について」より
(参考2)国公私立大学の授業料等の推移 (mext.go.jp)
(資料1)令和3年度私立大学入学者に係る初年度学生納付金平均額(定員1人当たり)の調査結果について (mext.go.jp)
かかるお金に対して、貯蓄でどれくらいまかなえるか考えてみましょう。
ただし、貯蓄をすべて教育費に費やしてしまうのは禁物。その後に老後資金を蓄える時間がとれないため、老後に窮地に陥ってしまいます。そうなると、結局は子どもに迷惑をかけることにもなりかねません。
退職金も、教育資金にはできるだけ使わないで、老後のために残すのが鉄則です。