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50代で子どもはまだ中学生。教育費と老後資金はどう考えたらいい?井戸美枝さんがアドバイス

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横田頼子

大学の学費が足りない場合は、奨学金を検討

教育資金がどうしても不足しそうな場合は、奨学金を利用するのも一つの方法です。

奨学金には、返済義務がない「給付型」と、返済義務がある「貸与型」があります。最近は「給付型」の奨学金も少しずつ増えてきているので、まず、「給付型」から検討しましょう。代表的なのは日本学生機構(JASSO)の給付型奨学金ですが、自治体が住民向けに奨学金を設けていたり、財団法人、大学、県人会などでも独自の奨学金制度を設けています。企業によっては、卒業後、その会社で働くことを条件に奨学金を出すところも。

奨学金の情報は、ネットで調べられます。日本学生支援機構では、全国の大学・地方自治体等が行う奨学金制度を検索できるサイトを設けているので、チェックしてみるといいでしょう。特に民間の奨学金は募集人数が少ないので、できるだけ多く情報を集めて、たくさん応募してみることが肝心です。

また、奨学金は応募期間が決まっています。早めに準備をスタートさせましょう。

日本学生支援機構「給付型奨学金」

返済不要の給付金が月々出るほか、授業料や奨学金の免除、減額が受けられます。

条件は、世帯収入や資産の要件を満たしていること、学ぶ意欲がある学生であること。入学前からも、在学中でも申し込むことができますが、成績が悪いと途中で打ちきりも。貸与型の奨学金との併用も可能です。

条件があわなくて給付型が受けられない場合は「貸与型」を利用しますが、その場合も、まず「無利子」の奨学金を優先。「有利子」の奨学金は、最後に検討しましょう。

※高等教育の修学支援新制度の周知用リーフレット(在学) (jasso.go.jp)

日本学生支援機構「第一種・第二種奨学金」

第一種は無利子、第二種は有利子の奨学金です。
月々借りられる額の上限は、進学先が大学か短大か専門学校か、自宅通学か自宅外通学かなど、学校の種類や進学する環境によって決まります。

世帯収入や資産の要件を満たしていることなど条件は給付型と同じですが、給付型より第一種、第一種より第二種が、世帯収入の上限や資産の限度額が多く設定されています。
給付型や無利子の奨学金にくらべて、有利子の奨学金は条件面で利用しやすくなりますが、無計画に借りると、子どもが卒業後に苦労することに。

※第一種奨学金(無利子で借りる)
第二種奨学金(有利子で借りる)
https://www.jasso.go.jp/index.html

家計や貯蓄から出せるお金を割り出したうえで、不足分をどうするか、子どもとよく話し合いましょう。たとえば、授業料は親が出すが、生活費はできるだけ子どもにもバイトで自助努力してもらって、足りない分だけ奨学金を借りる、といった方法などが考えられます。

ちなみに、在学中に急に経済状況が悪化して授業料が支払えなくなった場合、「家計急変」として給付型や無利子の奨学金に変更できるケースもあります。迷ったら、大学に相談しましょう。アドバイスが受けられ、手続きも手伝ってもらえます。

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