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50代で子どもはまだ中学生。教育費と老後資金はどう考えたらいい?井戸美枝さんがアドバイス

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横田頼子

老後資金も同時進行で、iDeCoなどでコツコツ増やす

一方、老後資金ですが、教育資金とバランスをとりながら、できる範囲で準備していくことが大事です。

今すぐ始めたいのは、夫婦ともiDeCo(個人型確定拠出年金)などを使って、公的年金を増やしておくこと。夫婦で1万円ずつ積み立てるだけでも、65歳までの15年間で元本は360万円増やせます。

iDeCoの場合、掛金が全額所得控除になるうえ、運用益が非課税で再投資されるのも大きなメリットです。

「教育費がかさむから」とあきらめないで、5000円でも、1万円でも、できる範囲でいいので、投資信託を積み立ててコツコツ増やしていきましょう。

70歳まで働ける体制を整える

もう一つ、ぜひ考えたいのは、夫婦とも70歳まで働く体制を作ることです。今の会社で何歳まで働けるか、転職先はあるか、フリーランスとして働く道はどうか……など、さまざまな可能性を考えてみてください。

退職後の仕事に備えて、「教育訓練給付制度」や「公共職業訓練」などの制度を使って、スキルアップをはかるのもおすすめです。

年金の繰り下げで、年金受給額を増やす

70歳まで働くことができれば、公的年金の受給を70歳まで繰り下げる選択肢も生まれます。1年繰り下げるごとに年金の受給額は8.4%増え、5年繰り下げると受給額は142%もアップ。仮に年金額が夫婦で22万円とすると、31万2400円まで増やせます。

井戸美枝さんプロフィール
いど・みえ●ファイナンシャルプランナー(CFP認定者)、社会保険労務士、国民年金基金連合会理事。生活に身近な経済問題、年金・社会保障問題が専門。「難しいことでもわかりやすく」をモットーに、雑誌や新聞に連載を持つ。近著に『フリーランス大全』(エクスナレッジ)。『親の終活 夫婦の老活 インフレに負けない「安心家計術」』(朝日新書)、『一般論はもういいので、私の老後のお金「答え」をください!増補改訂版』(日経BP)など著書多数。
ホームページ:http://mie-ido.com
X(旧Twitter):@mieido

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