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【100歳・ひとり暮らしで3食自炊】現役の華道家、中井敏子さんの健康でボケない秘訣とは?

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ゆうゆう編集部

100歳の現在も生け花を教えている中井敏子さん。周囲も驚くばかりの元気の秘訣を教えていただきました。

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PROFILE
中井敏子 100歳 華道家

なかい・としこ●大正13(1924)年徳島県生まれ。
女子師範学校を卒業後、小学校の教員に。
現在は池坊の総華督、裏千家の教授として指導に当たる他、老人ホームでも教えている。

16歳のときから85年間、誰かを教え続けてきました

中井さんは2025年2月101歳の誕生日を迎える。徳島県の小松島市でひとり暮らしをしている。徳島女子師範学校(尋正科一年)を卒業し、16歳からずっと小学校の教員をしてきた。

花嫁修業で始めたお茶とお花をきわめ、茶道では裏千家の教授、そして華道では池坊の最高職位である「総華督」として、現在も指導に当たる。

徳島の県展に出品する弟子への熱い指導が続いていた。

県展に出品した弟子の作品の一つ。

結婚は1945年。駅長をしていた夫は単身赴任で家にいないことも多かったが、87年に亡くなるまで、添い遂げた。人生でいちばん悲しかったのは夫が亡くなったときだという。

徳島市は45年7月4日夜に空襲にあっており、華道の先生を亡くしている。2024年の10月には小学校6年生に戦争体験の授業をした。授業後にもらった質問や感想を見て、「今の子どもたちはしっかりしている」と感じたそうだ。

地元の小学校で徳島空襲の授業を行ったとき、生徒から送られた感謝状。

くよくよせず、楽しい趣味をもつことが大事

そんな中井さんがボケずに生きるコツとして挙げてくれたのが、「趣味を貫いて楽しく励むこと」。今は革細工を楽しんでいる。百貨店の文化教室で習ったのがきっかけで、キーホルダーのような小物から、クッション、縦横1mを超える大きな壁掛けまで作るものは幅広い。

革細工は水でぬらした革を加工する。模様をつける作業には力が必要。

華道は女学校時代に花が好きだからと入った華道クラブが最初。展覧会で入選し、その後の道につながった。夫を61歳で亡くした後、そこで立ち止まらず、華道をもっと深く学ぶために当時は徳島の小松島から船で和歌山港に渡り、そこから京都の池坊中央研修学院まで春夏秋冬と、88歳まで通った。つい最近まで17年にわたり池坊徳島支部の支部長を務めていたそうだ。

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