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【ガーデニング】カーネーションはコスパ抜群の多年草!?「母の日」の花を長く楽しむ育て方

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光武俊子

母の日のプレゼントでいただいたカーネーション。じつは、四季咲き性の多年草だと知っていましたか? そうそう、ふさわしい管理をすれば夏にもう一度、来年だって咲かせられます。お子さんからの愛があふれる鉢植えのカーネーションをじっくり育ててみませんか。

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カーネーションはコスパ抜群の多年草!?

「母の日」のプレゼントで人気が高いカーネーション。株一面を覆うように咲く花がかわいらしい。咲き終わった花がらを摘んでいると、新しい蕾が次々に上がってくるのも嬉しいですね。

ただ、そのうちに開かない蕾がふえてくるのは、そろそろ株の体力が限界を迎えたサインです。水やりを続けても花が咲かないので、ここで育てるのを諦めてしまう方が多いかも知れません。

でも、ちょっと待って! 
カーネーションのおもな開花期は4~6月ですが、じつは秋まで繰り返し何度も咲く四季咲き性。適切に育てたら来年もまた咲く多年草です。

コスパ抜群のカーネーションをもっと長く楽しみませんか。

カーネーションはバリエ豊富なナデシコの仲間

カーネーションは草丈の高い切り花でも多く流通します。これに対して鉢花や花苗で流通するのは草丈の低いタイプ。どちらも学名はダイアンサス、和名ナデシコの仲間で、多くの園芸品種があります。生産時に矮化剤を用いた鉢物は、庭に植え替えると草丈が伸びることもありますが、たいがいはこんもりした草姿を保ちます。

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くすみピンクの覆輪タイプ

幾重にもなる花びらがゴージャスなものから、可憐な印象の一重咲き。赤や白の単色にピンクと赤のバイカラー、花弁を白やピンクが縁取る覆輪タイプなど。バラエティー豊富とはいえ、おもに同系色なので異なる花色の品種を集めてもまとまりがよいです。

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同系色の園芸品種

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色違いの品種を集めた植栽

次々に咲いて体力が尽きる前に切り戻す

鉢やポット苗で出回るカーネーションは、店頭に並ぶときにたくさんの花が咲くように仕立ててあります。そのなかでも蕾が多い株を選ぶと、買ってきてから長く花が楽しめます。咲き終わった花がらは見苦しいし、これを摘めば株のエネルギーが次の花を咲かせるために働くため、花がら摘みはマストです。

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咲き終わった花がら

また、鉢はよく日の当たる場所に置き、鉢土の表面が乾いたら底穴から水が流れ出るまでたっぷり水やりしましょう。生育期や蕾があるときは根が水を盛んに吸い上げるので、水切れさせないように気をつけて! ただし、常に土が湿っていると根腐れしやすいので気をつけます。

そのように育てていて、次第に開かない蕾が増えてきたら、切り戻しの適期です。たくさんの花を次々に咲かせてきた株は体力を消耗して、蕾が全部咲くことはありません。咲いている花は摘んで切り花で楽しみ、蕾があっても株全体を半分ほどの高さで切り詰めましょう。これを「切り戻し」といいます。

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咲かない蕾が目立つ

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咲いている花は切り花に

花がら摘みとは、咲き終わった花(花がら)をこまめに取り除く作業のことです。見た目をきれいに保つだけでなく、新しい花を咲かせやすくし、病気の予防にもなります。

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植え替えとは、鉢植えや地植えの植物を別の場所や容器に移して育て直す作業を指します。生長に伴って根詰まりを起こしたり、用土の養分が不足したりした場合に必要で、植物の健康を保つために欠かせない手入れのひとつです。時期としては休眠期や生長初期が適していて、新しい用土や大きな容器、広い場所に植え替えることで根の活性化を促します。根の状態を確認しながら丁寧に行うことで、再び元気に育ちやすくなります。

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植えつけとは、苗や苗木、球根などを土に植える作業のことを指します。適切な時期や深さを守ることで植物の発芽や発根が促され、順調な生育につながります。植物ごとに適した用土が望ましく、植えたあとはしっかり水やりをして根づかせることが大切です。植物の種類によって用土の種類や肥料の施し方が異なるため、事前に育て方を確認しておくと安心です。

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固形肥料とは、粒やブロック状の形状をした肥料で、ゆっくりと分解・溶解して植物に養分を供給します。有機質系から化成肥料まで種類も豊富で、鉢植えの表面に置くか、土に混ぜ込んで使うのが一般的です。肥効の持続期間や成分バランスに応じて使い分けることで、効率的な栽培が可能になります。

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四季咲き性とは、特定の開花期をもたず、条件が整えば一年に複数回花を咲かせる性質を指します。​バラやベゴニアなどにこの性質をもつ品種があり、長期間花を楽しむことができます。

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切り戻しとは、伸びすぎた枝や茎を途中で切り詰める作業で、植物の形を整えたり、次の花や芽の発生を促す目的で行います。開花後に行うことが多く、風通しをよくし、病害虫の予防にもつながります。

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一重咲きとは、花びらが1列だけ並んでいるシンプルな形状の花を指します。このタイプの花はナチュラルな雰囲気や素朴な美しさが魅力で、ガーデニング初心者にも人気があります。一重咲きの典型例として、ヒマワリやコスモスなどがあります。この構造は花の中心部が目立ちやすく、虫を引き寄せやすいため、庭の受粉環境を向上させる役割も持っています。

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腐葉土とは、落ち葉や枯れた植物の枝などが微生物の働きによって分解され、ふかふかの土状になったものです。ガーデニングでは、土壌改良材として使用されることが多く、通気性や水はけを向上させ、植物の生長を助ける効果があります。また、有機物を豊富に含むため、植物にとって優れた栄養源となります。手作りも可能で、落ち葉を積み重ね適切に管理すると約半年~1年で完成します。庭づくりやプランター栽培にも非常に役立つ、自然の恵みを生かした便利なアイテムです。

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牛ふんとは、牛の排泄物を発酵・熟成させた有機肥料の一種で、土壌の保水性や通気性を改善する効果があります。栄養価はそれほど高くないものの、土壌中の微生物活動を活発にし、団粒構造の形成を促進します。完熟していない牛ふんは悪臭や虫の発生の原因になることもあるため、市販の完熟牛ふん堆肥を選ぶのが一般的です。野菜や草花の元肥として広く利用されています。

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根腐れとは、土の水はけが悪いことによって、植物の根が腐ってしまう状態をいいます。肥料の与えすぎでも根腐れが起こることがあります。根腐れをほうっておくと、葉がしおれたり枯れたりします。

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多年草とは、開花、結実後も枯れずに生長する植物のことを指します。一度植えると数年にわたり生育し、毎年花を咲かせます。

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培養土とは、植物を育てるために使う土のことです。数種類の土がブレンドされた市販の培養土は、通気性、保水性、排水性、養分のバランスがよく、初心者でも失敗なく植物を育てられます。植物の種類(花、野菜、多肉植物など)ごとに専用の培養土も市販されています。

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二番花とは、植物が最初に咲かせた花(一番花)のあとに続いて咲く花のことを指します。一部のバラやクレマチスなど、繰り返し咲くタイプの植物が代表例です。一番花の後に剪定や肥料を適切に施すことで、二番花をより美しく咲かせることができます。ガーデニングでは長い期間花を楽しむために、この二番花を咲かせることがポイントとなります。

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鉢花は、鉢に植えられた花のことで、ガーデニングでは室内外どちらでも楽しめる人気のスタイルです。ベゴニアやシクラメン、ポインセチアなど季節ごとに適した種類が選ばれ、空間を彩ります。移動が容易なので、環境に応じた日光や温度調節が可能で手入れもしやすく、狭いスペースでもガーデニングの趣を存分に楽しめます。

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花弁とは、一般に「花びら」と呼ばれる部分で、花の中でも最も視覚的に目立つ構造です。昆虫を引き寄せるための鮮やかな色や形、香りを備えており、園芸植物ではこの花弁の特徴が観賞価値に直結します。八重咲きや一重咲きの違いも花弁の枚数に関係しており、育種や品種改良ではこの部分の改良が重点的に行われます。雨や暑さで傷みやすいため、花弁の丈夫さもガーデナーには重要なポイントです。

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脇芽とは、植物の茎と葉の間(葉のつけ根)から出てくる新しい芽のことで、腋芽(えきが)ともいいます。これを摘み取ることで主枝の生長を促すことができます。

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肥料とは、植物が健やかに生長するために欠かせない栄養素を補給する材料のことです。おもにチッ素、リン酸、カリウムを三大要素とし、それぞれ葉の生長、花や実の形成、根の発達を助けます。有機質肥料と無機質肥料に分類され、有機質肥料は堆肥や骨粉など自然由来で、土壌改良にも効果的。一方、無機質肥料は成分が均一で即効性が魅力です。ガーデニングでは植物の種類や生長段階を考慮し、適切な肥料選びと施肥のタイミングが大切です。

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用土とは、植物を育てるために使う土のことです。植物の種類に合わせて、水はけ、保水性、通気性、栄養のバランスを考えてつくられています。園芸店では「観葉植物用」「野菜用」「多肉植物用」など、目的別の用土が販売されており、初心者でも使いやすくなっています。

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根鉢とは、鉢植えの植物を鉢から抜いたときに、土と根がかたまりになっている部分のことを指します。

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学名とは、植物や動物を世界共通で呼ぶために使われるラテン語などによる正式な名称で、属名と種小名の組み合わせから成ります。例えばバラの学名は「Rosa hybrida」で、学術的な識別や国際的な情報交換に不可欠です。和名や英名と異なり、学名は重複や誤認が少なく、分類体系に基づいた整理が行われています。

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堆肥とは、落ち葉や草、野菜くずなどの植物性廃棄物や動物のふん尿などを発酵・分解させて作られる有機質肥料の一種です。土壌の改良や植物の育成を助ける役割があり、ガーデニングでは土の栄養補給やふかふかな土壌づくりに欠かせません。自家製の堆肥を作ることで廃棄物の再利用が可能になり、環境にも優しい方法として注目されています。発酵の過程で微生物が活躍するため、適度な湿度と空気の供給を保つことが重要です。

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品種とは、ある植物の中で、花の色や形、実の大きさなどの性質が、明らかに他の植物と異なる栽培植物のことです。園芸品種や栽培品種の略称です。

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