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「身近な人を失ってから、消極的なことばかり考えてしまう」—禅僧・枡野俊明さんが語る、生と死の向き合い方

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ゆうゆう編集部

人生一夢中――じんせい いちむのなか

人生は一瞬の夢のように消えるもの。
生と死とは表裏一体だからこそ
授かった命を最期まで丁寧に生きる

死を考えることは生き方を見直すこと

死を現実のものとして実感するのは、多くの場合は身近な人の死、あるいは自分自身に余命が宣告されたときだと思います。相談者さんも、お姉さまや姪御さんの死によって、それを思い知ることになったのでしょう。

死について深く考えることは、できるだけ早いほうがいいと私は思います。死ぬことと生きることは表裏一体です。死を考えることは、生を考えることと同じことですし、生を考えるときには死を思うことが必要です。どちらか一つだけに目を向けていては、今後の人生を充実させることはできません。

相談者さんの場合、今までは常に前向きに生きてこられたと書かれていますが、それは「生きる」ことだけに目を向けていらっしゃったのではないかと推察します。ところが身近な人を失ったことで視点が180度変わり、今度は「死」だけに目を向けるようになってしまった。だから気持ちが落ち込み、消極的になってしまったのではないでしょうか。

私たちがすべきことは、「生」だけでなく「死」だけでなく、その両方をともに考えることです。「自分も明日死ぬかもしれない。であれば、それまでの時間をどう生きるか」と。死と向き合うことで、生を充実させるのです。

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