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内野聖陽さんが50代半ばになって思うこと。「若い頃はただがむしゃらだった。 今は力みがとれてきたかも」

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ゆうゆう編集部

春画のおおらかさにふれて心を軽くしてほしい

歌磨をはじめ葛飾北斎や歌川国貞など、著名な浮世絵師たちも手がけた春画。江戸時代は“笑い絵”とも呼ばれ、老若男女が娯楽として愛好したといわれている。

「春画って、やっぱりタブーな世界というイメージがありますよね。僕自身も、春画はマニアの方が見るのかな、くらいの感覚しかもっていませんでした。でも、この作品で春画に触れたことで、春画には開放感というか宇宙規模のおおらかさがあると気がついた。そもそも男と女がいて、そこに性愛があるのは自然なこと。そんなに難しく考えなくたっていいんだよと、心をゆるやかにしてくれるものだというイメージがついた気がします」

性愛に対するおおらかさやユーモア。多様性が叫ばれながらもどこか閉塞感のある今の時代に欠けているものを、春画をテーマにした本作が補ってくれるようにも感じる。

「厳しい制約を受けながらも、江戸時代に密やかに豊かに育まれてきた世界。日本ならではの素敵な文化だと思います。『春画を見て怒りだす人はいない』といわれるように、本当に平和のための材料みたいなところがあるんですよ。僕の春画に対する見方が百八十度変わったように、皆さんも春画へのイメージが変わるといいですね。この映画を観て『何だか心がちょっと軽くなったな』と感じてもらえたら嬉しいです」

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