ひとり遊びが上手な70代とは?【孤独にならない生き方のコツ】料理研究家・谷島せい子さん76歳
余った野菜もベランダで元気に再生
ひとり暮らしに便利な保存食をストック
仕事で料理をする機会は減ったけれど、生来食べることは大好き。「ランチにうな重を2人前食べちゃった」「朝食は5枚切りのパンを2枚ペロリ」など、健啖家らしいエピソードがポンポン飛び出してくる。
「朝と昼は、食べたいものを何でも食べてOK。『何で昼から天ぷらを揚げているんだろう』と思いながら、天丼を作ることもありますよ(笑)。夕食は炭水化物をとらず、軽くすませます」
その日の気分で食べるものを決めたいから、作りおきはしないそう。その代わりストックしているのが、1~2週間ほどもつ保存食。
「1日3食、一から料理を作るのは大変じゃないですか。だからといって作りおき料理を作るのも手間がかかるし、気分に合わないときもありますよね。私が常備しているのは、玉ねぎをドレッシングに漬けたものや、きのこをにんにくオイルで煮たシンプルな保存食。ご飯に混ぜたり、焼いた肉に添えたりと、気分に合わせてアレンジしています」
食事の際には、いろいろな色のものを食べるよう心がけている。違う色の食材には異なる栄養素が含まれているため、色数が増えるほど摂取できる栄養素も増えるというわけだ。
「色数が少ないなと思ったら、ストックしている保存食をちょっと足す。芽が出てしまった玉ねぎがあれば、先っぽを切ってスープに加えるだけでもいいんです。いろいろな色の食材を食べることで多様な栄養素がとれますが、何より安心感が得られるのがいいところ。『私、ちゃんとバランスよく食べてます』という自己満足感も得られたりして(笑)。食事作りは、『無理せず、自分に都合よく』でいいのでは」