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認知症を遠ざけるのは「貯金ではなく”貯筋”!」専門家に聞くお金と健康のバランス論【鎌田實さん×荻原博子さん対談】[中編]

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ゆうゆう編集部

ゆうゆう世代には早歩きとスクワットを

荻原 筋肉を貯めるとどんないいことがあるんでしょう?

鎌田 何歳になっても歩けるし、転んだときに身を守ることもできる。それに筋肉を鍛えたり動かしたりすると、マイオカインというホルモンが分泌されるんです。これは血圧や血糖値を下げてくれるホルモンで、認知症リスクも下がるといわれていますよ。

荻原 それはぜひとも鍛えなくちゃ。でも私の場合、運動は犬の散歩くらいなんですが……。

鎌田 散歩は健康にすごくいいですよ。ただ犬の散歩ってどうしてもゆっくり歩きになりがちですよね。だからその合間に、1~2分間でいいので早歩きし、歩幅を10㎝広くしましょう。次の路地まででいいんです。

荻原 大股で早歩き、ですか?

鎌田 70代になると、歩幅が狭くなりがちなんです。特に女性はね。比較すると、歩幅の狭い方は広い方の5.8倍認知症になりやすいというデータがあります。

荻原 それは怖いですね。 

鎌田 だから歩幅は広くして、早歩きとゆっくり歩きを5分くらい繰り返すのがおすすめです。あとはスクワットですね。

荻原 筋トレは続かなくて……。

鎌田 これも「ついで」でできますよ。トイレに行ったときに、便座に8秒かけてゆっくり沈み込むんです。そのまま2秒で立ち上がって、もう一回8秒かけて座る。これをトイレのたびに毎回やるんです。

荻原 それは用をたしたあとでもいいんですか? そのほうが落ち着いてできそうですが……。

鎌田 もちろん大丈夫です(笑)。

【後編に続く】

※この記事は「ゆうゆう」2024年11月号(主婦の友社)の内容をWEB掲載のために再編集しています。

取材・文/神 素子

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