アナウンサー歴50年【那須恵理子さん・73歳】「いちばん怖いのは月曜日です」そのワケと対処法
仕事の辞めどきも自然の流れに身を任せて
今年でアナウンサー歴50年。マイクの前で話し続けるために、喉には細心の注意を払う。
「神経質にケアしているわけではありませんが、ちょっと具合が悪いなと思ったら無理をしないようにしています。仕事柄、声を出したときに何かおかしいところがあると敏感にわかるので、自分でコントロールします。ただ、今は週に2日しか生放送をやっていないから、声が出づらくなるんです。いちばん怖いのは月曜日。木~日曜日は家にいますからね。対策として、声に出して新聞を読もうと思ったくらいです」
喉だけでなく、体と心の健康維持も大事なカギに。
「私の健康を支えてきたのが水泳です。20代後半、早朝番組の担当になり、午後がヒマになったので水泳教室に通い始めました。以来50年近く続けています。特にうまいわけでも速いわけでもないけれど、泳ぐとすごく気持ちがいいんです」
今も週1回の水泳教室で1時間ほど泳いでいる。
「自己流よりは基本をきちんと習ったほうがいいと思って教室に通うことにしました。それに、自分の好きなときに行こうと思うと、何かあったら結局、『まあいいや』『今日はしょうがない』と思ってしまうけれど、教室ならなるべく調整して通うようになりますから」
水泳で培われた健やかな体と心で今日もマイクに向かう那須さん。自身のこの先をどう思い描くのか。
「仕事に関していえば、だんだんできなくなることも増えると思うし、会社から『もうそろそろどうですか』と言われて自分もそう思っているなら、それが辞めどきかなと思います。会社が私を仕事ができるように育ててくれて、今度はだんだん辞めてもいい状態にしてくれている。そう考えて流れに乗っていけば何とかなるかしらと思っています」
那須恵理子さんの【健やかな年齢の重ね方のヒント】
①大きな目標はもたず自分にできることをコツコツと
こうなりたい、これをしたいというのは特にないんです。私に「これをお願いします」というオファーがあれば、私でできることならやっていこうという思いです。
②無理はせず「いい加減」に自分をコントロール
喉のためにも体のためにも「無理はしない」がマイルール。私はすごく頑張ってガッといくタイプなので、「いい(よい)加減」にできるように自分をコントロールしています。
③週1回の水泳で体も心もリフレッシュ
人と一緒にやるスポーツは向かないと思い、ひとりでできるものを探しました。走るのは汗をかくし、靴選びも重要。泳ぐのは水着さえあればいいし、開放感があって好き!
撮影/柴田和宣(主婦の友社) 取材・文/本木頼子
※この記事は「ゆうゆう」2024年12月号(主婦の友社)の記事を、WEB掲載のために再編集したものです。
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