「たけのこ」をシンプルかつおいしくいただく春の晩ごはん献立|人気料理家【飛田和緒さん】の食卓を拝見
料理家、飛田和緒さんが暮らす三浦半島では、春の訪れとともに菜の花が咲き、浜辺がにわかに賑わいを見せます。やわらかでみずみずしい春野菜に、脂質が少なくてさっぱりとした魚。日々、工夫を重ねて旬の食材を生かし、料理をする飛田さんに、3日分のレシピと春の手仕事を見せていただきました。今回は2日目の晩ごはんをご紹介します。
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ひだ・かずを●料理家。
東京で生まれ育ち、2005年、夫と娘と三浦半島に移り住む。
地元の魚や野菜のおいしさを生かしたレシピとともに、暮らしぶりも人気を集める。
近著に『飛田和緒の得意が見つかる定番ごはん』(ワン・パブリッシング)。
Instagram @hida_kazuo
2日目の晩ごはん
春になると、直売所には朝掘りたけのこがゴロゴロ。お裾分けでいただくことも多いです。新鮮なうちにゆでたものをこんがり焼くだけでメインのおかずに。キャベツサラダは家族みんな大好きで、たっぷり盛ってもりもり食べます。
【焼きたけのこ】山椒の香りと辛みで味が引き立つ
材料(2人分)
水煮たけのこ…200g
実山椒の佃煮…小さじ2
オリーブ油…大さじ1
作り方
❶たけのこは食べやすい大きさに切り、こんがりと網焼きする。
❷実山椒の佃煮はたたくようにしてこまかく切ってボウルに入れ、オリーブ油を加えて混ぜ合わせる。
❸①を器に盛り、②をかける。
【薄切り豚肉の梅蒸し】梅干しの種も捨てずに味つけに活用
材料(2人分)
豚薄切り肉…8枚(140g)
長ねぎ…10㎝
梅干し(塩分15%)…2個
酒、オイスターソース…各大さじ1
作り方
❶梅干しは種を取り除き、果肉をよくたたく。ボウルに入れ、酒とオイスターソースを加えて混ぜる。種はとっておく。
❷長ねぎは5㎝長さに切り、縦に切り込みを入れて開く。芯を除いて平らに広げ、端からせん切りにする。水に5分ほどさらし、水けをきる。
❸肉を1枚ずつ広げて①を塗る。長ねぎの芯をのせて端からクルクル巻いたものを2つ作る。残りの6枚は2枚重ねにして巻く。
❹せいろにクッキングシートを敷いて③を並べ、梅干しの種を加え、蒸気の上がった鍋にのせて8分ほど蒸す。蒸し上がったら②を添える。
【せん切りキャベツのサラダ】やわらかな春キャベツならひときわおいしい
材料(2人分)
キャベツ…葉3枚
【A】
のり(細切り)、いり白ごま、削り節…各適量
しょうゆ…小さじ½
オリーブ油…大さじ1
作り方
❶キャベツはせん切りにして冷水につけてシャキッとさせ、しっかり水けをきる。
❷しょうゆとオリーブ油を完全に混ざるまでよく混ぜる。
❸器に①のキャベツを盛り、【A】をのせ、②をかける。
飛田さんの「春のくらしだより」
旬のおいしさを瓶にギュッと閉じ込める
旬の野菜や果物を使った保存食作りは長年の習慣で、春はいちごジャムや甘酢しょうが、たけのこの水煮などを作ります。いちごは食感を残すため、つぶしすぎないのが好み。煮る間に出てくるアクは牛乳を合わせるとおいしいので、捨てずに味わってください。たけのこをゆでるのには時間がかかるけれど、市販のものとはまったくの別物。一年中ゆでたての味が楽しめます。
撮影/土屋哲朗 構成・文/増田綾子
※この記事は「ゆうゆう」2025年5月号(主婦の友社)の記事を、WEB掲載のために再編集したものです。
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