千明と和平は?期待しすぎず最終回を迎えよう!そもそも事件が解決して終わるドラマではないのだから「続続・最後から二番目の恋」10話
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柚野木
そもそもこの手錠、『サレ妻同盟』で使われるもので、まず、前夜に酔って帰ってきた万理子(内田有紀)がカフェ・ナガクラに手錠入りのバッグを置き忘れたことがことの発端となり、翌朝に真平(坂口憲二)の手に渡った。バッグの中身を知らない彼は誰かの忘れ物かと思い、とりあえずキッチンに置く。今度は、和平がこれをランチのバインミー(ベトナムのサンドイッチ)の入ったバッグと勘違いして職場に持って行く。
で、和平は昼時に「よかったら一緒に楽しみましょう」と律子(石田ひかり)を誘うのだが、和平が席を外したときに、律子がこっそりとケースの中を確かめたものだから、もう大変。
なにせ、妄想が得意な律子のことである。かつて「私を壊してください」とは言ったけれど、これを一緒に楽しむのは無理。意気地なしの自分は、その手のものはちょっとついていけません!と大慌てで拒絶して逃げ出した。
和平、こういうときは、どこまでもついていない(そしてトラブった時の中井貴一の芝居はとにかく最高)。
ここまでの手錠のプレイ(!)もお見事だが、その先に続く、広行とのすったもんだの末についに手錠は和平と広行をつなげ、二人を「一心同体」にしてしまう。
その後二人は、典子に会いに行くのだが、彼女は今、自分の原稿がほめられることに充実感を得ている。広行がふらっと戻ってきて、家に帰らせてほしいと嘆願しても「今はいいや。パス」と一蹴するし、千明も助け船を出してくれる様子はない。
夜が更けてもなお二人は運命共同体なわけだから、トイレが近いお年頃の広行に振り回されて、和平の長い一日はいつまでも終わらないのだった……。
ラスト直前の第10話、後半は本編から遠いところに連れて行かれ、手錠がらみのトラブルで大笑いしっぱなしだった。むむむ、なんだかこの巧妙なノリで、最後まで知りたいところはケムに巻かれるのかも……。うーん、まあそれでもいい。そもそも事件が解決して終わるドラマではないのだから。何かを期待しすぎず、誰かと誰かの約束の言葉に期待するようなことも、もちろんしません!
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