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42歳の私が21年後の私へ手紙を書いた理由─人生の意味と孤独、「愛」をめぐる静かな問い

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ゆうゆうtime編集部

人生の目的とは何か。

以前なら、わたしは若者特有の熱意をもって、人々のために尽くすことこそが人生の目的だと軽々しく答えただろう。でも今はその言葉通りには生きていない。建前としてそう言うだけだ。わたしは自分のために生きる。それも、考えうる限り最も自分勝手な形でだ……。

やりたいことがある……書きたい(わたしの唯一の才能だ)。そして、どうか神よ、強い人間でいられますように。鋭敏な目を持っていられますように……人の心に届き、人の心を震わせる言葉を見つけられる才能を授けてほしい。挑戦する勇気を、そして失敗しても再び挑む勇気を与えてほしい。

わたしは昼下がりに、CCNY(ニューヨーク市立大学シティカレッジ)の机に向かい、人と会う約束の合間にこれを書いている。この言葉をタイプしていたときに、隣の机の男性が杖を支えに立ち上がり、わたしを見て言った。「ああ、最初の一歩が一番難しいんだ」


わたしが言おうとしているのは、この「わたし」も結局あなたと変わらないということだ。わたしはあなたであり、あなたはわたしである。わたしたちは容姿や性別、社会的階級や知識、そして体制の中で発揮される才能や知性、表現力の違いによって隔てられている。孤立しながらも、わたしたちは互いに手を伸ばし、全人類がひとつの大きな声で歌う──愛している、と。そして時には叫び、こう訴える──あなたの声が聞こえない、愛していると言って、怖い、あなたはわたしを愛しているの?

これが人類の持つ2面性であり、肯定(イエス)と否定(ノー)、恐怖と希望、楽観と悲観、充実と虚無、寛容と排他の狭間で均衡を保っている。愛──思うにそれは、最も寛大な言葉であり、最初の言葉であり、ビッグバンの始まりに発せられた言葉なのだ。

愛をこめて
ソフィ

著者紹介

ソフィ・バーナム

1936年生まれ。アメリカの作家、劇作家、エッセイスト、詩人。著書16冊を刊行している作家であり、そのうち3冊は「ニューヨーク・タイムズ紙」のベストセラーとなっている。作品は26言語に翻訳されており、ノンフィクション、小説、短編、詩、戯曲、ドキュメンタリー映画、児童文学、ラジオドラマなど、多岐にわたるジャンルで執筆活動を行っている。世界各国で配信された記事やエッセイも数百本にのぼる。日本で翻訳されている著書に『天使の本』(ジャパン・タイムズ)がある。

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※この記事は『老いることの驚きと幸せ これから年を重ねていくあなたへ、88歳の作家からの手紙』ソフィ・バーナム著・柴田幸裕訳(アスコム刊)をウェブ記事用に再構成したものです。

老いることの驚きと幸せ これから年を重ねていくあなたへ、88歳の作家からの手紙

ソフィ・バーナム著 
柴田 幸裕 訳
アスコム刊

「年を取るのってどんな感じ?」60歳の誕生日を目前にした59歳の女性が、80代の親戚女性である著者に、老いへの不安を感じながら、ふと、こんな質問をすることから始まります。その問いへのアンサーとして、作家が綴った1通の手紙がプロローグとなり、数珠繋ぎで続いていくみずみずしいメッセージ、「未送信の手紙集」です。

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