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平均年齢86歳の勉強会が刺激に。元日テレアナウンサー【石川牧子さん】76歳が語る、老人ホームで広がる人づき合いと学びの時間

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依田邦代

かつて日本テレビで、「アメリカ横断ウルトラクイズ」「世界陸上」など伝説的番組の司会を務めた名アナウンサー石川牧子さん。民放キー局で女性初のアナウンス部長となったレジェンドです。第一線を退いた後もフリーランスで仕事を続けながら、5年前、老人ホームへ入居。人生の新たなフェーズに入った石川さんが考える「これからの人生で一番大切にしたいこと」とは。

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>>元日テレアナウンサー・石川牧子さんが72歳で老人ホームへ。3LDKのマンションを手放して得たものとは?

Profile

いしかわ・まきこ●1949年山形県鶴岡市生まれ。東京女子大学短期大学部卒業後、日本テレビにアナウンサーとして入社。「アメリカ横断ウルトラクイズ」など数々の番組の司会を担当し、民放キー局で女性初のアナウンス部長に。第一線を退いた後、2014年5月まで日テレ学院学院長としてアナウンサーの指導・育成に携わり、コーラスグループ「フォレスタ」ライブの司会を16年間務めた。NPO法人日本マナー・プロトコール理事、BSよしもと番組審議員など多数歴任。最新刊は『自分らしく老いる覚悟。元祖女性アナウンス部長 私、老人ホームに入りました!』(青娥書房)。

英会話に水墨画、囲碁……まだまだ上達したい

「ガチャガチャとした音に囲まれた、移り変わりの速い世界で長い間、仕事をしてきたので、第一線を退いてからは、ゆったりと穏やかに過ごしたいというのが願いでした。老人ホームに入ったら、好きなDVDを心ゆくまで観ようとプレーヤーを購入して持ってきましたが、実は忙しくてまだ一度も見ていないんです」

仕事のない日は、部屋の整理をしたり、読書をしたり、料理を作ったり、何かと忙しいと言う。

「月2回、英会話のオンラインレッスンを受けています。予習復習もしますし、英作文の宿題もあります。忘れている単語やスペルが多く、いちいち辞書を引くところからなので、ものすごく時間がかかります。でも、『ここでくじけてはいけない』と自分を奮い立たせています。レッスンのおかげで、外国の方に話しかけられてもパッと返事ができるようになりました。『素晴らしいじゃない!』と自画自賛しています(笑)」

月1回、ホーム内で開かれる水墨画教室に参加している。囲碁クラブにも入っていた。

「負けず嫌いなので、勝ちたいんです。でも、あまり強くないので負けてばかり。イライラするのでいったんお休みしています。そのかわり、AIを使って自習したり、時間のあるときは囲碁盤に碁石を打って勉強。本である程度の定石を学ばないと先に進めないので、そういうことをしているうちに時間が過ぎていきます。自分で言うのもなんですが、勉強している時間が結構長いです。でも、まだ自分の理想とする過ごし方には遠く……。もっと部屋をすっきりさせて、もっと読書する時間を増やしたいんです」

平均年齢86歳の勉強会も刺激に

ホーム内の気心の知れた友だちと、お茶を飲みながらおしゃべりをするのも楽しい時間。

「今、一番ウマが合う友だちは90歳。私は何かわからないことがあると『どうしてそうなったの?』とか『なんで?』と聞いてしまうんですが、彼女も同じタイプ。『あなたといると学生時代に戻ったみたい』と喜んでくれて、話も弾みます。『大人ならいちいち聞かずに察するべき』とか『そんなことどうでもいいじゃない』と多くの人が思うようなことも、聞かずにいられない。私が子どもっぽいのかしら」

客観的に見ると、その知的好奇心こそが石川さんの若々しさの秘訣だと思える。

「確かに、年を重ねることで知る喜びをなくしてしまう人もいますね。老いてくると世間が狭くなって、世間話以上に話が膨らまないんです」

石川さんは勉強会にも参加している。

「よく夕食を共にする人たちと、ときどき勉強会を開いています。94歳と85歳の男性、90歳の女性と76歳の私がメンバーで、85歳の男性が元大学教授なので、先生役として脳の話やAIの話などをしてくれます。この会に誘われたのは、私がしょっちゅう外に出て、新しいことを吸収してくるから。会に新しい空気を入れるため、ということらしいです」

政治家の講演会をたびたび聞く機会のある石川さんは、そこで聞いたことを食事の席で披露することもあり、皆が関心を持って聞いてくれると言う。

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