昨年退職した人、確定申告どうする?定年女子の目からウロコの驚愕体験【シニアのはじめて確定申告#1・申告する収入編】
本記事は、バブル期に入社した会社を60歳で定年退職したばかりの女性が、今までなおざりにしてきたお金の問題あれこれに直面し、右往左往しながら、ファイナンシャルプランナーの先生にご教示いただきつつ、老後のお金問題を解決していく連載である。今回のテーマは確定申告<その1 申告する収入編>。2025年は3月17日が締め切りの喫緊の課題である。FPの矢澤理惠先生に教えを請います。
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シニア女子の資産運用は【NISA】一択!「難しいことヌキ」で儲ける方法だけ知りたい!そもそも確定申告って何? 申告するとメリットはあるの?
——先生、私は昨年7月末に会社を定年退職しました。確定申告をやるべきと周囲から言われますが、めんどくさそうでやる気がわきません。そもそもやらないとならないのでしょうか?
矢澤「ふぐ子さん、勤務先で年末調整ってやってましたか?」
——はい。昨年末はすでに退職していたのでやってませんが。
矢澤「年末調整とは、勤務先が従業員の1年間の給与と所得税の額を年末に調整してくれるシステムです。所得税って、その年の前半に1年間分の収入をみなして額を決めているので、支払い過ぎていることがあります。(それを納税者に年末戻すのが還付金。)⇒それを年末にトータルで計算して多ければ還付金として返し、少なければさらに徴収されます。ふぐ子さんも戻ってませんでしたか?」
——数万円くらい戻ってました!
矢澤「それと同じことを個人で行うのが確定申告といえばイメージわきますか?」
——なるほど。じゃあ私のように昨年会社を退職して年末調整やってない人はやるべきなんですね?
矢澤「申告は必要な人と、しなくていい人がいます。昨年退職して、今年申告が必要な人に絞ると条件は下記です。
昨年2024年の1月1日から12月31日までの期間で
・フリーランスや個人事業主としての所得(注)が48万円以上ある人
注:「所得」は、給料から給与所得控除を差し引いた金額です。「収入」は給与等の総額をいいます。
・会社員時代に給与が2,000万円を超えた人
・副業で得た収入が20万円を超えている人
です」
——ふむふむ。会社員時代は安月給だったので2,000万円の収入なんてありませんが、退社後8月から12月までの所得は48万円を越えていそうです。
矢澤「ふぐ子さんのように途中で退職した人は、以降の収入が減っている人が多いので、申告したら還付金がある可能性大です。保険料など税金を控除できることもあるので申告しないと損ですよ」
——損!! それは大嫌いなキーワードです! ならばやらなくてはなりません。いろいろ教えてください。