韓国ドラマ【ホジュン】ダヒ(パク・ウンビン)との神回から、“寸止め”3回の緊迫シーンまで見どころ満載!38〜47話レビュー
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藤岡眞澄
ドジ母のひと言は、どんな高価な贈り物より価値がある
2つ目の「転」は、ドジ母(キム・ミスク)の病気。ジュンの昇進に屈辱を味わうドジは深酒の末、医女に不義の罠を仕掛けられる。噂は広まり、ドジに命じられたのは明への随行医員という惨めな左遷人事。ジュンとドジの立場は逆転した。
だが、「これで終わると思うな。私はまた這い上がる」とジュンに言い捨て、明へと旅立つ。強気を装うドジが何だか哀れに見えてきた。
ただ、“息子命”のオ氏夫人(キム・ミスク)の落胆は体にあらわれた。町医者が見放すほど一向に回復の兆しの見えない病状。だが、「ジュンこそドジにとっての疫病神」と思い込むドジ母は、ジュンの治療を頑なに拒む。
そんなドジ母が夜中に見たのは、庭先でこっそり薬草を煎じるジュンの姿だった。ジュンにとってドジ母は、医者としての自分を育ててくれた亡き師ウィテの妻。何としても快復させる使命を胸に刻んでいた。ドジ母はジュンの治療を受け容れる。ダヒは養生にも役立つ牡蠣粥を差し入れる。
ようやく快復し、ジュンの家に感謝の品を携えて訪れたドジ母。厚意を丁重に固辞するダヒに、立ち去り際に発した言葉が印象的だ。「牡蠣粥、おいしかったわ。ホ先生にも世話になったと伝えて」—— あれほどジュンを目の仇にしていたドジ母のひと言は、どんな高価な贈り物より価値がある。
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