「ぬいぐるみも顔がいのち」吉德が“目が合うかわいさ”を生む理由と、セミリアルのこだわり
性別、性格、年齢、名前、すべては持つ人次第
最近ではコロナ禍を経て、いわゆる「ぬい活」が広がりを見せている。一人でお出かけするときのお供として、ぬいぐるみを連れていき、立ち寄ったカフェや旅先で撮った写真をSNSに投稿する。大人がぬいぐるみを持ち歩いたり、楽しんだりすることも自然になり、女性だけでなく、男性の「ぬい活」も増えている。吉德のぬいぐるみ売り場にも男性客が増えていて、「ペットにそっくりだから」などと、真剣なまなざしで選ぶ男性も珍しくない。
ぬいぐるみには性別がない。性格や年齢、名前も持つ人次第だ。「ぬい活」が支持される理由は、見た目のかわいらしさだけではないのかもしれない。
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ぬいぐるみは人生の相棒
吉德では今秋、ぬいぐるみ事業70周年を記念した展示を予定している。歴代の商品や当時のカタログが並び、吉德のぬいぐるみの歴史を振り返る企画になるという。子どもの頃、いつも一緒に眠っていた「あの子」の記憶が、ふいによみがえる人もいるだろう。
売り場で一つひとつ顔を見ていると、少し泣いているように見える子や、なぜかやけに目が合う子がいる。SNSでは、「少し困った顔に見えたから、この子にした」「なんだか自分に似ている気がした」と、「かわいいから」だけでなく、あえて少し個性的な表情のぬいぐるみを選ぶ人の投稿も少なくない。同じ型紙から生まれていても、ほんの少しの布の張り方やちょっとした目の位置の違いで、表情は微妙に変わる。
「この子とは仲良くなれそう」 「なんだか放っておけない」
そんな理由で選ばれていくぬいぐるみもいるという。いつの時代も、そしていくつになっても。ぬいぐるみは静かに、私たちのそばにいる。
ぬいぐるみと目が合うワケ
ぬいぐるみと目が合って、「この子だ」と感じた経験はないだろうか。実はそれ、偶然ではない。売り場で自然と目が合うよう、試作品ができるたびに何種類もの目を当て比べ、位置や顔の角度、大きさまで細かく調整されているからだ。同じ型紙から生まれても、ほんの少しの違いで表情は変わる。「なんだか放っておけない」と感じるのも、そんな工夫があるからで無理はない。
※この記事は「ゆうゆう」2026年夏号(主婦の友社)の内容をWEB掲載のために再編集しています。
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