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「老後は賃貸のままで大丈夫? 家を購入したほうがよい?」老後の住まいを井戸美枝さんがアドバイス

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横田頼子

賃貸か持ち家か、老後はどちらがいいのでしょう。いまはよくても老後は? 将来ひとりになったらどうする? 老後の住まいの考え方について、ファイナンシャルプランナーの井戸美枝さんにアドバイスしていただきます。

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【賃貸物件に居住中のKさんの悩み】
ひとり暮らしで賃貸住宅に住んでいます。いま52歳。老後に備えて、家を購入すべきですか。それとも、賃貸のままでも大丈夫? 迷っています。

【井戸さんのアドバイス】
・賃貸と持ち家のメリット、デメリットを考えてみましょう。
・高齢者向けの公営住宅やUR賃貸住宅をチェック!
・賃貸と持ち家、それぞれの資金計画をたてて比較してみましょう。
・賃貸に住み続けた場合、持ち家に越した場合を具体的にイメージしてみましょう。
・サービス付き高齢者向け住宅(サ高住)も、選択肢の一つとして検討を。

まず、持ち家と賃貸、両方のメリット、デメリットを考えてみましょう。ここでは一般論を紹介しますが、自分にとってのメリット・デメリットもあわせてリスト化してみると、より気持ちが整理できます。

賃貸のメリット・デメリット

賃貸のメリットは、家計状況や暮らしの変化にあわせて住み替えやすい点です。たとえば、現役時代は通勤に便利な場所に住んでいても、老後は自分が好きな場所に自由に引っ越せます。高齢者施設に移る場合も、持ち家は売却などに時間も手間もかかりますが、賃貸なら契約を解消するだけで手軽に動けます。

家の管理や修繕などの費用は家主が出してくれるので、自己負担は不要。固定資産税もかかりません。

反面、賃貸はずっと家賃がかかります。更新時には更新料も必要。高齢になると、契約を打ち切られたり、部屋を借りにくくなる場合もあります。持ち家にくらべて、内装や間取りを自由に変えられないのもデメリットの一つです。

持ち家のメリット・デメリット

持ち家は、住宅ローンを終えると家賃がかからないのが一番のメリット。内装や間取りも、暮らし方にあわせて自由に変更できます。自分が所有する家なのでずっと住んでいられるという、精神的な安心感も大きなメリットでしょう。

一方で、メンテナンス費用や定期的な修繕費用が必要です。マンションの場合は、修繕積立金や管理費、駐車場代がかかり、マンションが古くなるにつれて、これらが年々上がる可能性も。毎年、固定資産税の支払いも発生します。

高齢者施設などに転居したいとき、家の売却などに時間や手間がかかって、タイミングが遅れることもあります。

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