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【室井滋さん】の上機嫌で生きるコツとは?「反省して、謝って、次に進む!」

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ゆうゆう編集部

自転車で富山市を巡る。街がますます好きになる

2023年4月からは、富山県立「高志の国文学館」の館長にも就任した。北陸新幹線に飛び乗って、月に何度も往復する生活を続けている。

「最近は新幹線が混んでて、指定席がとれない。デッキの立ち席を買うんだけど、やっぱり座りたいじゃない? だから途中の駅で、降りる人と乗る人の数をカウントするの。降りる人が多ければ席が空いたってことだから、車掌さんにお願いして席を買うんです。ちょっと賢い作戦ですよね(笑)」

満員の新幹線の中でも、小さな喜びを見つける室井さんなのだ。最近は富山の街を自転車で走ることにハマっている。

「ずっとタクシーを使っていたんだけれど、自転車で街を移動してみたら、もう楽しくて! 街の様子がよくわかるし、偶然見つけたおにぎり屋さんがすごくおいしかったり。それに自転車だと、いろんな人が『室井さんだ!』って手を振ってくれて、なんかうれしいのよね」

ニコニコしながら自転車をこぐ室井さんが目に浮かぶ。すれ違う人も笑顔になりそうだ。

「だからね、いつも同じ道ばかり歩いているなら、ちょっと違う角を曲がって、入ったことのない店に入ってみて。気分が変わって楽しくなるかもよ」

室井さん流【上機嫌で生きるためのヒント】

①不愉快な気持ちをため込まない

思ったことは口に出す。何も言わないで我慢するのは立派だけど、それでは伝わらない。「あんなこと言わなきゃよかった」と反省したら、素直に謝ることもお忘れなく。

②直感を信じる。ご縁を大切にする

「この人は面白そう」「これやってみたい」という直感を信じてやってみよう。若い頃は出会いのチャンスも多かったけれど、今はそうじゃない。貴重な機会を大切に。

③いつもと違う道を通って家に帰ろう

同じ道、同じ食事、同じ店、同じテレビ番組……同じことばかりしがちなら、思い切って違うことをしてみよう。意外な発見があったり、新たな興味が生まれたりするかもしれない。

ゆうべのヒミツ
1540円/小学館

5年ぶりとなる、よりすぐりの爆笑エッセイ集。テーマは「密かな愉しみ」。年齢を重ねたからこそ味わえる人生の愉しさを、ユーモアたっぷりの文章でつづる。表紙や挿画は、「しげちゃん一座」の相棒である大人気の絵本作家・長谷川義史さん。室井さんの面白いことを見つける才能、それを文章にして楽しむ才能が満ちあふれた一冊。

※この記事は「ゆうゆう」2025年1月号(主婦の友社)の内容をWEB掲載のために再編集しています。

撮影/中村彰男 
取材・文/神 素子

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