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【50代からの歯のお手入れ】歯を失ったら…?医師が解説する「インプラントOKな場合とNGな場合」

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ゆうゆう編集部

人生100年時代といわれる今、健康長寿のカギを握るのが「歯」。年齢を重ねると生じやすい歯の問題とは何か、歯と体にはどんなつながりがあるのか。いつまでも元気でいるための秘訣を老年歯科の専門医に伺いました。

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>>「60代以上は放置すると危険!」糖尿病や認知症にもなりうる【歯周病菌】今すぐできる予防法は?

お話を伺ったのは
水口俊介さん 老年歯科専門医

みなくち・しゅんすけ●東京医科歯科大学(現・東京科学大学)歯学部卒業。
同大学歯学部附属病院長を経て、2024年より同大学名誉教授。
現在は西東京歯科医院 本院にて診療を担当。
近著に『からだの「衰え」は口から 歯と健康の科学』(講談社)。

歯を失った場合の選択肢は?

もし歯を失ってしまったら、どうすればいいのだろう。

「歯を失って歯の数が少なくなると、先にお話ししたように食事の栄養バランスが崩れ、栄養状態が悪化して糖尿病や心疾患のリスクが高まります。それを防ぐためにも、義歯を入れることが重要です」

選択肢としては大きく分けて2つ。自分では取り外せないインプラントやブリッジか、着脱や清掃ができる部分入れ歯か。

「インプラントは、今のタイプが日本に入ってきて使われ始めたのが40年ほど前。世界的にも技術が確立されているので、とてもいい方法だと私は思います」

ただし、高齢者の場合は口の中の状況によって違ってくる。

「すでに部分入れ歯を使っている、かぶせ物をしている、さらに歯の治療が必要……そういう状態の人がインプラントを入れられるかは、他の歯の状況を見たうえで決めることになります。将来的に要介護状態になり、歯周病などで歯がどんどん抜けたとき、インプラントがあると管理が難しいという問題も。セルフ管理ができないようであれば、総入れ歯という選択肢もあります」

歯を失ったときの治療方法

インプラント

ネジのような形をしたインプラント体を歯根部に埋め込み、それを土台として人工の歯(義歯)を固定する。かむ力や見た目は天然歯と変わらないが、保険がきかないので治療費は高額に。

ブリッジ

欠損した歯の隣の歯を支えにして、橋をかけるように義歯を装着する方法。両隣の歯を削るので負担はあるが、固定式なので違和感が少なく、治療も短期間ですむ。

部分入れ歯

部分的に失った歯の形態と機能を回復させるための装置。残っている歯にかけるバネ、歯のない部分にのせる義歯床、人工歯からなる。取り外し可能なのでメンテナンスもしやすい。

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