人生後半戦の『ターニングポイント』を前向きに!
「毒親とも共存していく」元ギャンブラーの妻が過去を乗り越えたきっかけを告白【田中紀子さんのターニングポイント#3】
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ゆうゆうtime編集部
「解決」は求めるものにのみやってくる
人はトラブルや苦しみに見舞われると自分がなんとかしなきゃいけないんじゃないかという思考に陥りがちです。もちろん自分だけで解決しなければいけないケースもありますが、もつれた糸は切り捨てたほうが良い時もあります。でもその渦中にいる人は、そういった冷静な判断すらできない状態にあるわけです。
考えてみると、私には辛いことやさいなまれていることを「我慢」する思考がないんですよね。ましてや我慢が美徳なんてこれっぽちも思っていなくて、こんな大変なの続くわけないし、みんな共倒れしちゃうよ、だからこの辛い状況から脱するためにはどういうサービスがあるかな、とすぐにそういう風に考えるんですね。あとは、他人にどう思われるかを全く考えていません。私の人生じゃい、って思っているので(笑)。
とはいえ、この境地に至るまでにはもちろんいろんな思いや経験をしてきました。私も苦しい環境にいるだけで頑張っているつもりになっていた時もありました。そして、こんなに頑張っているのに誰も手伝ってくれない、という逆恨みに変わっていくという負のスパイラルに陥ってしまう……。
親に頼れなかったから、周りを頼るしかなかった子供時代
私がなぜこんなに素直に周囲を頼れるようになったかというと、親が全く頼れる人じゃなかったのも大きいと思います。特に母親は良く言えば教育熱心ですが、実際はヒステリーでしかなかった。で、中学生くらいの頃からこの親の言いなりになっていてはまずいと気づいたわけです。それで、同じような親の言いなりになりたくない仲間たちとつるむこともありましたね。それによってサバイバルスキルは身についたかもしれません。
今で言う「トー横キッズ」みたいなものでしょうか。私たちの時代は暴走族でしたけど。
さらに私の家族は父親もギャンブラーだったので、そのせいで貧困に陥いったこともあり「働いて稼ぐ」は私にとって当然の生きる術でした。中学三年生の春休みからアルバイトをしていましたからね。
自助グループに参加し始めたころの私は、自分の生い立ちにいろんな問題の原因があると思い込んでいました。今でいう「毒親」、少し前では「アダルトチルドレン(=AC)」という言葉で表現されていましたね。回復に近づいてからは「私はACではない」と答えられるようになりましたが、当時は完全にACだったと思います。そう思っていたときがいちばん辛い時期でした。
「ギャンブラー(父親)が身近にいたから、ギャンブラー(夫)に警戒せず近づいてしまった」、「貧乏で惨めだった上に自由もなかった」、「母親はありのままの私を愛してくれなかった」…等々。ずっと母親に対する恨みを自分の中でぐるぐるとループさせていました。
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