『サン!シャイン』に毎日出演中!司会の谷原章介さんにかけられた思いもよらない言葉とは?【グラフィックファシリテーション山田夏子さんのターニングポイント#1】
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ゆうゆうtime編集部
朝の帯番組の心構えをもらったのはあのNHKのアナウンサー
――ハードな毎日ですよね。睡眠はきちんととれていますか?
起きる時間を考えると8時には寝たほうがいいんでしょうけど、なかなかそうもいかなくて。だいたい寝るのは9時過ぎぐらいですかね。よく周りからも「大変そうだけど、体調は大丈夫?」と心配されるのですが、平日は夜飲みに行くこともなくなりましたし、規則的な生活をしている今の方がむしろ健康的です(笑)。
またこの朝の番組のお仕事を受けるにあたって、“帯番組の先輩”に相談したんです。「おはよう日本」というNHKの朝の番組を務めていた、首藤奈知子アナウンサーです。以前出演させていただいた番組を通じて、今でも仲良くさせていただいているのですが、彼女がアドバイスしてくれたことが「夏子さんはこう見えて意外と真面目だから、とにかく“反省しないこと”ですよ!」ということ。
そう、毎日、なおかつ長く続けないといけないお仕事の場合、日々振り返って一つ一つ反省していたら、本当に疲れて気持ちが削られてしまう。彼女は私の性格も考慮してあえてそうアドバイスしてくれたんだと思います。なので、凹むことがあってもさぁ明日!ってなるべく切り替えるようにはしています。とはいえ、もちろん反省することばかりですが(笑)。
政治家の顔を「年相応」に描くのに四苦八苦
――アメリカのトランプ大統領がポーカーゲームのディーラーとなって、各国からチップを集めている、というグラフィックがありましたが、そういったユニークな発想は山田さんがされるのですか?
そうですね。名前にちなんで、トランプ大統領がトランプゲームをしたらおもしろいじゃないか、と発想したところから始まりました。その日の担当ディレクターさんやプロデューサーさんから「こんな絵を描いてほしい」とオーダーされる時もありますが、多くの場合は私のほうで考えて提案しています。
意外と大変なのが、人の顔を似せる作業(笑)。私は似顔絵を描く専門家ではないので、『サン!シャイン』に出るようになって、どれだけその人に似せられるかということに苦労しています。特にアイドルや芸能人の方だと、似てないとファンの人もガッカリするじゃないですか(笑)。ファンの人にも納得してもらえるよう、顔写真や動画サイトを見ながら描いています。
――テレビ画面の向こう側にいる視聴者の方にわかりやすく届ける工夫としては、どんなことをしていますか?
番組が終わった後に毎回完成したボードを写真に撮って、あとで見返しています。あとは録画したテレビを見直して、「この色は見えづらいから、今度からこっちの色に替えよう」といったことをスタッフさんと話したりもしますね。私がスタジオで見ている色と、カメラを通して映った色は、若干違うんですよね。
以前、政治家の方を描いた時に、グレーの色みでほうれい線を入れていたのですが、色が薄くて全然映っていなかったんです。それですごく若く見えてしまって(笑)。視聴者からすると「う〜ん?」となっていたかもしれません。
あとは基本的なことですが、漢字を間違わないようにするとか、そういうところにもすごく気を遣いますね。
視聴者像は「70代の母」をイメージしています
――政治や経済など難しいテーマの回もありますが、山田さんが描くカラフルで簡潔なボードはスーッと頭に入ってきます。
私の存在は、番組の中でも飛び道具だと思っています。コメンテーターや専門家ではないし、あってもなくても困らない。ただ、情報や文字だけだとどうしても淡白になってしまう内容を、手書きのボードで感情や表情を入れ込むことで、番組と世間の声をつなげられる…そんな橋渡し的な存在になれればよいなと思っています。
また視聴者のイメージ像として、いつも自分の母を思い浮かべているんです。一人暮らしで日常の中にはいつもテレビがある70代の女性。最近は、悲しい事件が多いじゃないですか。そんなニュースを高齢者はどういう気持ちで見てるんだろうと想像します。一人暮らしだから、いたたまれない気持ちや、政治に関する自分の意見を議論し合う相手もいない。
そんな小さな声なき声を『サン!シャイン』は受け止める番組でありたいと、私なりに思っています。ボードに書かれた世間の声を見ることで「私と同じことを考えている人がいるんだ」とか「私はこう思っていたけれど、若い人たちからしたら反対の思いなのね」とか。
座長の谷原章介さんが提案してくれた「できるだけ夏子さんに絡むから」の真意
――谷原章介さんをはじめ、山田さんから見る出演者の方たちはいかがですか?
メインの谷原章介さんは、気配りがとにかくすごい。放送前に私のところに来てくださって「今日はどんなボード?」と声をかけてくれます。また放送内容の都合上、ボードがあまり映らないまま終わってしまうことがあります。そういうときはすごく気にかけてくださいますね。
「夏子さんと夏子さんが描くボードがもっと映るように、毎回必ず僕から絡むようにするよ」とスタッフの方に提案してくれました。本当に周囲に気を遣えるすごい方で尊敬しています。
――素敵なエピソードですね。
あとは、月曜から金曜まで通しで出演しているのは、谷原さんと気象予報士の天達武史さんと私の3人だけなんです。その3人が奇しくも50代。心の中で勝手に「チーム50代! 頑張っていこう」と思って、勇気をもらっています(笑)。
山田夏子さんのターニングポイント①
『サン!シャイン』の仕事は50代入ってからのターニングポイント。毎日継続していかなければいけない仕事だから、凹むことがあっても「さぁ明日!」ってなるべく切り替えるようにしています。
PROFILE
やまだ なつこ●1973年生まれ。一般社団法人グラフィックファシリテーション協会代表理事。株式会社しごと総合研究所代表取締役。武蔵野美術大学造形学部卒業後、株式会社バンタンにて、スクールディレクター・各校館長を歴任。独立後、株式会社しごと総合研究所を設立し、組織開発やビジョン策定、リーダーシップ事業を展開。グラフィックファシリテーション講座を開講し、のべ3000人以上が受講。2025年3月よりフジテレビ『サン!シャイン』にて月曜から金曜までレギュラー出演中。
一般社団法人グラフィックファシリテーション協会WEBサイト/https://grafaci.or.jp/
株式会社しごと総合研究所WEBサイト/https://www.shigotosoken.jp/
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