園芸用語集
【た】
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耐寒性(たいかんせい)
耐寒性とは、植物が寒さにどれだけ適応できるかを示す性質のことです。特に冬のガーデニングでは重要な要素であり、気温が低くなる地域での植物選びの判断基準になります。例え...
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耐暑性(たいしょせい)
耐暑性とは、高温や直射日光などの厳しい暑さの環境下でも植物が健康を保ちながら生育できる性質を指します。ガーデニングでは、特に暑い夏場に重宝される要素で、ジニアやマリ...
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堆肥(たいひ)
堆肥とは、落ち葉や草、野菜くずなどの植物性廃棄物や動物のふん尿などを発酵・分解させて作られる有機質肥料の一種です。土壌の改良や植物の育成を助ける役割があり、ガーデニ...
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高植え(たかうえ)
高植えとは、植物を植える際に、周囲の地面よりも高く土を盛り上げて植えつける方法です。水はけが悪い土壌の場合にこの手法が用いられます。
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托葉(たくよう)
托葉とは、植物の葉元に付属する小さな葉状の構造です。若い芽や葉を保護する役割を果たし、多くの場合、早くに落ちてしまいます。しかし、バラやアカシアでは特に発達した托葉...
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立ち枯れ(たちがれ)
立ち枯れとは、茎や葉の変色や萎縮が進んで、立ったままの状態で枯れてしまう現象です。おもな原因は病害や根腐れ、乾燥、不適切な管理など多岐にわたります。特にガーデニング...
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田土(たつち)
田土とは、水田から採取される土壌のことで、粘土質を多く含むのが特徴です。保水性と保肥力に優れており、ガーデニングでは鉢植えの土壌改良材として利用されることがあります...
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多肉植物(たにくしょくぶつ)
多肉植物とは、乾燥地帯に適応するため、葉や茎、根に水分を貯蔵する組織をもつ植物の総称です。アロエ、エケベリアなどが代表的です。ぷっくりとした独特の形状や多様な色彩...
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多年草(たねんそう)
多年草とは、開花、結実後も枯れずに生長する植物のことを指します。一度植えると数年にわたり生育し、毎年花を咲かせます。
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短果枝(たんかし)
短果枝とは、リンゴやナシ、モモなど果樹において見られる、枝の長さが短い特殊な枝のことです。特に果実をつけやすい性質があり、ガーデニングや果樹栽培では重要な役割を担い...
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短日植物(たんじつしょくぶつ)
短日植物とは、日照時間が一定時間より短くなると花芽を形成する植物を指します。具体的には、夜の時間が長くなることで開花が促進されます。アサガオやポインセチア、コスモ...
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短日処理(たんじつしょり)
短日処理とは、植物にあえて日照時間の短い環境をつくり出す技術です。これは、特定の花や植物が短日条件で開花する特性を利用し、開花時期を調整する目的で行われます。例えば...
【ち】
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地下茎(ちかけい)
地下茎とは、植物の茎が地中に発達する構造を指します。この茎は地表には見えませんが、栄養を貯蔵・増殖する重要な役割を果たします。ジャガイモやショウガがその具体例で、次...
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遅効性肥料(ちこうせいひりょう)
遅効性肥料とは、施肥してすぐには植物が成分を吸収できず、徐々に栄養成分が土壌に溶け出すよう設計された肥料で、長期間にわたり植物の生育をサポートします。おもに粒状や固...
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チッ素(ちっそ)
チッ素は、リン酸やカリなどとともに植物の生育に欠かせない主要な栄養素の一つで、特に葉や茎の生長を促進する役割を持ちます。ガーデニングで使用する肥料には、チッ素が含ま...
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中間地(ちゅうかんち)
中間地とは、高温多湿の暖地とも低温で寒冷な寒地とも異なる、比較的温和な気候の地域を指します。ガーデニングでは、中間地に適した植物の選択や栽培方法が重要で、寒さと暑さ...
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中耕(ちゅうこう)
中耕とは、植物の生育中に固くなった土を浅く耕す作業のことです。これによって土壌の通気性や透水性が向上し、根の発育が促進されます。また、雑草の抑制や土壌水分の蒸発防...
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中高木(ちゅうこうぼく)
中高木とは、生長した際の高さがおもに3~10メートルほどになる樹木を指しますが、樹高による樹木の分類基準は国交省や各自治体により異なります。中高木は庭のアクセントや目隠...
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柱頭(ちゅうとう)
花の柱頭とは、雌しべの先端部分を指します。ここは花粉を受け取る役割をもつ重要な部分です。柱頭は花粉が着地しやすいように湿っている場合が多く、植物によってその形状にも...
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虫媒花(ちゅうばいか)
虫媒花とは、昆虫を媒介にして受粉を行う植物の花のことです。ミツバチやチョウなどが蜜や花粉を求めて訪れ、花粉を体につけて他の花へ運ぶことで種子を結びます。このような仕...
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頂芽(ちょうが)
頂芽とは、植物の茎や枝の先端に位置する芽です。この芽は生長点となり、植物が縦方向に伸びるおもな役割を担います。頂芽が活発に生長していると、側芽(茎や枝の横にできる芽...
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頂芽優勢(ちょうがゆうせい)
頂芽優勢とは、植物の茎や枝の先端部分にある頂芽が、ほかの側芽(葉や枝のつけ根にある芽)の生長を抑える性質のことを指します。これにより、植物は上方向へまっすぐ生長しや...
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丁字咲き(ちょうじざき)
丁字咲きは、花びらが重なり合い、花の中心部が盛り上がってこんもりとした形になる咲き方を指します。おもにキクやマーガレット、ノイバラなどで見られ、この形状が独特の美し...
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長日植物(ちょうじつしょくぶつ)
長日植物とは、日照時間が一定時間より長くなると花芽を形成する植物を指します。具体的には、夜の時間が短くなることで開花が促進されます。ペチュニアやカーネーション、ア...
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長日処理(ちょうじつしょり)
長日処理は、日照時間を人工的に長くすることで植物の生長を調整する技術です。ガーデニングでは、植物の開花や生長速度を促進するために用いられることが多いです。例えば、カ...
【つ】
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追肥(ついひ)
追肥とは、植物の生育期間中に追加で施す肥料のことです。元肥だけでは不足しがちな栄養分を補い、植物の健全な生長を図ります。
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接ぎ木(つぎき)
接ぎ木とは、ふやしたい植物の一部を切り取り、他の植物に接ぎ合わせて新しい個体を作り出す繁殖方法です。おもに果樹やバラなどで用いられます。
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土寄せ(つちよせ)
土寄せとは、植物の株元に土を寄せて覆う作業のことです。これにより、株が倒れることを防止し、雑草の抑制効果なども期待できます。ジャガイモ栽培では、根が日光に当たって...
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つる性植物(つるせいしょくぶつ)
つる性植物とは、自らの茎や葉を他の物体に絡ませたり、巻きつけたりして生長する植物のことです。代表的なものに、アサガオ、クレマチス、スイートピーなどがあり、フェンスや...
【て】
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定芽(ていが)
定芽とは、植物の枝や茎に確定的にできる芽のことで、新たな生長点となる部分を指します。例えば、樹木では枝先にできる頂芽や葉のつけ根に出るわき芽など、特定の位置に出て枯...
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定根(ていこん)
定根とは、植物が発芽後から生涯にわたって生長し続ける主要な根、主根と側根を指します。植物の地中部分を支える主軸であり、栄養や水分を吸収する役割を担っています。ニンジ...
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定植(ていしょく)
定植とは、育苗した苗を、最終的な栽培場所に移し植えつける作業のことを指します。ポットや仮植えの状態から、花壇や畑、プランターなどの本来育てる場所へ植え替えることで、...
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低木(ていぼく)
低木とは、一般的に高さが約2メートル以下の小型の木を指します。ガーデニングでは庭の縁取りやアクセントとして使われることが多く、ツツジやユキヤナギ、ローズマリーなどが代...
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底面給水(ていめんきゅうすい)
底面給水とは、鉢や育苗トレイの下から水を吸収させる水やり方法の一つです。受け皿やトレイに水を溜め、鉢底からじわじわと土に水分を供給することで、葉や茎を濡らさずに水や...
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摘果(てきか)
摘果とは、果樹に実った果実の一部をあえて取り除き、残った果実に栄養を集中させる作業です。果実の数が多すぎると、1つ1つが小さくなったり、品質が落ちたりするため、適度に...
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摘芯(てきしん)
摘芯とは、植物の生長点(茎の先端)を摘み取る作業のことです。枝分かれの発生を促したり、植物の生長を抑えたりする目的で行われます。ピンチとも呼ばれます。
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摘蕾(てきらい)
摘蕾とは、植物のつぼみを摘み取る作業のことを指します。この作業は、選んだ一部のつぼみに養分を集中させ、より大きく美しい花を咲かせたり、実を充実させたりするために行い...
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摘花(てっか)
摘花とは、植物や花の栽培において、目的に応じて不要な花を摘み取る作業のことを指します。おもに果実をつける植物や観賞用の花に行われ、栄養を効率よく分配することで花や実...
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テラコッタ
テラコッタは、粘土を高温で焼いてつくられる素焼きの陶器で、ガーデニングでよく使われる鉢やオーナメントの素材です。水や空気を通す性質があるため、植物の根が呼吸しやすく...
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テラリウム
テラリウムとは、ガラス容器やアクリルケースなどの透明な容器を用いて植物を育てるガーデニングの一形態です。観葉植物やコケ、多肉植物などを小さな空間にアレンジして育成し...
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照り葉(てりは)
照り葉とは、葉が艶やかな光沢をもつ状態や、そのような葉を指す用語です。ガーデニングでは、照り葉の植物は見た目に美しく、庭や鉢に品格を与えるため人気があります。シェフ...
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天地返し(てんちがえし)
天地返しとは、土を深く掘り起こして上下を反転させる作業です。ガーデニングでは土壌改良の一環として行われることが多く、特に固くなった土や養分が偏った土壌で効果的です。...
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点まき(てんまき)
点まきは、タネまき方法の一種で、特定の間隔にタネをまとめて数粒ずつまくやり方です。多くの植物で均等な生長を促せる点が魅力で、ニンジンやダイコンなどの野菜栽培、草花の...
【と】
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冬芽(とうが、ふゆめ)
冬芽とは、寒い冬の間に植物が生長を休止しながら、翌春の生長に備える芽のことです。冬場の厳しい環境に耐えるため、硬い鱗片や毛で包まれており、内部には葉や花の原型が詰ま...
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頭状花序(とうじょうかじょ)
頭状花序は、花が集まり頭のように見える形の花序のことを指します。キクやタンポポに代表されるこの特徴的な形状は、一つの花のように見える点が魅力的です。実際には多数の小...
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とう立ち
とう立ちとは、葉野菜やハーブなどの生長過程で茎が伸び、花が咲く状態を指します。この現象は温度や日照時間など環境条件が影響しやすく、特に春先や夏に多く見られます。とう...
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徒長(とちょう)
徒長とは、植物の茎や葉が不自然に間延びしてひょろひょろと生長してしまう状態を指します。日照不足、チッ素肥料の与えすぎなどが原因で、弱々しい株になりやすく、病害虫にも...
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徒長枝(とちょうし)
徒長枝とは、植物の生長過程で主枝から異常に長く伸びた枝を指します。日照不足や過剰なチッ素肥料などが原因となりやすく、樹形を乱したり、花や実のつきが悪くなったりするこ...
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トピアリー
トピアリーとは、樹木や低木を刈り込んで動物や幾何学模様など、装飾的な形に仕立てる園芸技法の一つです。常緑性で密に茂る植物(例えばボックスウッドやイチイ)などがよく用...
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取り木(とりき)
とり木は、枝を親株につけたまま発根させてから切り離し、独立した苗木として育てる繁殖方法です。時間がかかるため、大量の増殖には適していませんが、成功すると、大きな苗木...
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とりまき
植物の「とりまき」とは、採取した種子をそのまま直ちにまいて発芽を促す方法を指します。特に発芽率が低下しやすい植物や、新鮮な種子を使うことで成功率が上がる場合に有効で...
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トレリス
トレリスとは、格子状に組んだ木や金属の支柱で、つる性植物を這わせるために設置される構造物です。クレマチスやバラなどの仕立てに使われ、立体的な演出やスペースの有効活用...
