「80歳を過ぎてもお店を続けるのが夢」 50代でかなえた【焼き芋屋開業】働き方のヒントも
「小さなお店をやりたい」という女性は多いですが、その夢を50代でかなえた人がいます。「まさか私が焼き芋屋さんをやるとは夢にも思っていませんでした」という小森京子さんの、いくつもの偶然に導かれ、自宅で開業したストーリーを聞きました。
▼前編はこちら▼
>>【61歳女性】介護と両立!自宅で始めた焼き芋屋が人気店になるまで
Profile
小森京子さん 「長瀞壷焼き芋専門店moriko」店主
こもり・きょうこ●1964年埼玉県生まれ。
高校卒業後、観光バス会社や化粧品店勤務を経て結婚。89年に長男、96年に二男を出産。
薬局・アパレル店での接客や自動車の営業に携わり、2017年に父の介護を機に退職。20年に母の介護が始まる。
同年、焼き芋カーを始める。22年に自宅の一部にmorikoをオープン。
始めてわかった焼き芋屋さんの苦労
そして、ついに22年9月に「長瀞壷焼き芋専門店moriko」をオープンした。
実際にお店を始めてみて、予想と大きく違ったことは?
「お芋の仕入れに苦労したことです。おいしいお芋がないことには商売になりませんが、それが意外にも難しかった」
たとえば、世間では9月に入るとおいしいさつまいもが出回ると考えるが、焼き芋のハイシーズンに、品質のいいさつまいもを仕入れるには激しい競争が。
「その時期、農家さんは収穫に忙しく、また、お芋を寝かせる時期でもあるため、なかなか発送してもらえないこともあるんです」
サイズの問題もある。
「大きすぎず小さすぎないMサイズが欲しくても、『Mサイズばかりは出せない』と、壺に入らないほど大きなものやホルダーから落ちてしまう小さなものが送られて来たりして……」
「食べた人が笑顔になる、とびきりおいしい焼き芋を販売する、というこだわりだけは譲れない」と小森さん。届いたさつまいもに納得できず、販売に至らなかった芋も数知れず、という。
「今は、おいしいお芋を提供してくれる農家さんとめぐり合えたので、このご縁を大切にしつつ、さらにおいしいお芋との出合いを求めていきたいです」
小森さんの探究心はとどまるところを知らない。
常に最高のお芋を追い求めていきたい
お店をやっていて嬉しいことは?
「『おいしい焼き芋屋さんができたと聞いて買いに来た』と言われたりすると、何よりやりがいを感じます」
こんなこともある。
「女性客を想定していましたが、蓋を開けてみたら意外にも男性客が多くてびっくり。焼き芋好きって結構いるんですね。『この子がファンで』というワンちゃん連れの方も多いです」
こんなお客さんもいる。
「介護施設に入っている奥さまを、たまに車で外出させている男性で、遠くからわざわざ来てくださるんですが、先日、『自分が胃がんを宣告されてしまい、本当は妻より長く生きなきゃしょうがないんだけど無理かもしれない』と。冷やし焼き芋がお好きで、いつも『冷やし、あるかい?』って。だから、来店されるとわかるときは作っておくんです」
オープン時からのメニューは、焼き芋以外に焼き芋のスムージーとブリュレ。
「他のスイーツを販売したこともありますが、手を広げず、3品くらいがちょうどいいのかなと思っています」
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